低リスクと感じても、行動に移さない割合が高い傾向がある

人が危険に遭遇したときの感受性は、左脳より右脳のほうが高いという説があります。では、右脳が発達しているとされているとされる左利きは、右利きよりも危険に敏感で、これをできるだけ避けようとするのでしょうか。
この疑問を検証するため、利き手別に「リスク知覚」と「リスク行動」の調査を行ったのがクライストマンという学者です。リスク知覚はある行動に対するリスクの高低を認識すること、リスク行動はリスクのある行動を実際に飛ぶ人と躊躇う人がいます。これはリスク知覚が同じでも、リスク行動は異なるということです。
クライストマンは、男女別の学生を対象に娯楽、健康安全、社会、倫理、財政の5項目について調査を行いました。そのなかで特に目をひいたのが、娯楽における男子の結果です。リスク知覚は右利きが敏感な一方、リスク行動は左利きや両利きのほうが敏感だったのです。
つまり、娯楽に関しては、右利き男子は危機を察知しながらも、あえてリスクのある行動をとってしまうのです。逆に、左利きはリスク自体が低いと感じたとしても、危険そうなことは基本的にしない傾向にあることがわかりました。
「眠れなくなるほど面白い 図解 左利きの話」はこんな方にオススメ!
・子どもの左利きは矯正すべきなのか知りたい
・両利きの人がいるのはどうして?
・左利きは遺伝するのか?
・左利きの特徴とあるあるを知りたい!
そう感じている方にはぜひ本書『眠れなくなるほど面白い 図解 左利きの話』を手に取っていただけたらと思います。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 左利きの話』監/八田武志
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 左利きの話』
八田武志 監修
世の中に10人に1人の割合で存在し、すごい才能や特別な感性を備えた個性派−−−いわゆる「天才」が多いと言われる「左利き」。最新の脳科学では、右利きと明らかに違う、左利きの脳のしくみと違いが明らかになってきている。また、古今東西、スポーツをはじめ芸術や音楽、科学の分野などさまざまなジャンルで歴史に名を刻むような偉人も数多い。なぜ左利きになるのか、左利きの特徴など、「左利き」の実態と秘密に迫る!
公開日:2022.10.09
