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いわし、うろこ、さば… 呼び名がたくさんある「巻積雲」とは?【雲の図鑑】

Text:岩槻秀明

小さい粒のような雲がびっしりと集まる

粒のように細かい小雲がびっしりと現れ、全体的にツブツブして見える雲です。ときに高積雲と紛らわしいことがありますが、個々の小雲の大きさが異なります。巻積雲の小雲が視半径1度未満なのに対し、高積雲のそれは約1~5度です(視半径についてはP61を参照)。

いわし、うろこ、さば…呼び名がたくさんある雲

巻積雲は、さまざまな呼び名がある雲のひとつです。もっとも有名なのは「うろこ雲」と「いわし雲」で、この2つは俗称としても扱われています。ほかにも小雲が群れている様子から、まだら雲、あばた雲、泡雲、しわ雲などの名前があります。しま模様に並んだ波状雲(P56)は、まるで鯖の背の模様のようなので「さば雲」と呼ばれています。

太陽近くにある雲がカラフルに輝くことも

薄く広がった雲が太陽の近くに差しかかると、雲がカラフルに色づく彩雲(P258)になります。雲の粒が揃っていると、太陽の縁が虹模様で縁取られる日光環(P259)になります。ただ、巻積雲は氷晶からなる雲でありながら、巻雲や巻層雲とは異なり、ハロはほとんどできません。

出典:『雲の図鑑』著/岩槻秀明

【書誌情報】
『雲の図鑑』
岩槻秀明 著

季節ごとに見られる雲や、気象予報の役に立つ雲など、雲の外観から判別できる雲図鑑に加え光の作用によって見られるレアな雲や、雲ができる過程など科学的なメカニズムまで解説。ポケットに入れていつでも楽しめる雲図鑑なので自粛の際でも公園や河原で子供と遊ぶ時や、外に出られなくても楽しめる