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冬の雷は夏の雷よりも強いエネルギーを持っているって本当?

Text:岩槻秀明

積乱雲に伴って発生する雷は夏と冬とでタイプが異なる

積乱雲は、十種雲形のなかで、雷を発生させる唯一の雲。積乱雲の中には、大量の氷の粒(あられ)や氷晶があり、互いに激しくぶつかり合っています。電気の帯び方は気温などの条件に左右されるものの、気温-10℃以下では、あられは+(正)、氷晶は-(負)の電気を帯びる傾向があります。

軽い氷晶は雲の上方に、重いあられは下方に集まるため、雲全体として上側が+、下側が-の電気を帯びていきます。ふつう空気は電気を通さない絶縁体ですが、それでも限界はあります。雲の中に静電気が次々と蓄積され、限界に達すると、空気の絶縁を破壊して、火花放電が起こります。

「電光」、音を「雷鳴」、両者を合わせて「雷電」と言います。そして、雲と地面の間の放電を対地放電(落雷)といいます。正負どちらの電荷が移動するのか、また移動方向が上下どちらなのかによって、大きく4つのタイプに分けられます。

夏期は、負の電荷が下へ移動する負帯電リーダー下降型が90%を占めます。冬季日本海側では、雪起こしと呼ばれる雷が鳴ることがあります。この雷は、一発ドカンと来て、夏の雷よりも強いエネルギーをもっています。

●対地放電
雲と地面の間で放電が起こった状態。俗に落雷、または雷が落ちたと表現される。放電の道筋は、はっきりと地面に向かう
●雲側面からの放電
雲の底ではなく、側面からの放電が起こった。積乱雲の直下でなくても落雷の被害を受ける可能性があることを示
すものである。
●雲放電
雲の中で放電が起こった状態。放電は空中で完結し、地面には届かない。この写真のように放電の道筋が見えることもある。
●幕電
夜間、遠くの方にある積乱雲は、発雷のたびに雲全体がぼんやりと明るく浮かび上がって見える。これを幕電という。

出典:『雲の図鑑』著/岩槻秀明

【書誌情報】
『雲の図鑑』
岩槻秀明 著

公開日:2021.11.26