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河本結、輝きを再び取り戻せるか【ゴルフ】

Text:村木俊昭

黄金世代5人目のツアー初V

河本結(かわもと・ゆい)がクォリファイングトーナメント(QT)で4位に入賞し、今シーズン前半戦の出場資格を獲得した。

河本は1998年に愛媛県で生まれた。2012年・四国中学校ゴルフ選手権春季大会、13年・四国女子アマチュアゴルフ選手権、13年・四国ジュニアゴルフ選手権、15年・四国高等学校ゴルフ選手権春季大会、17年・四国女子アマチュアゴルフ選手権などで優勝。
1歳年下の弟に男子プロゴルファーの河本力(りき)がいる。
17年、日本体育大学に進学。その傍ら、18年にはステップ・アップ・ツアーに参戦し、SkyレディースABC杯など4勝を挙げ、賞金ランキング1位に。同年、プロテスト合格も果たす。

ステップ・アップ賞金1位でツアー前半戦の出場権を得た19年。開幕4戦目のアクサレディス in 宮崎で早くもツアー初勝利を挙げる。
1998年度生まれの”黄金世代”では勝みなみ、畑岡奈紗、新垣比菜、大里桃子に続く5人目のツアー制覇となった。

USLPGAツアーから1年半で撤退

海外志向が強かった河本は、2019年にUSLPGAツアーのQシリーズ(最終予選会)に臨み、8ラウンドにわたる戦いの末、9位タイ入賞。20年の出場資格を獲得した。

ツアーデビュー戦となった同年1月のゲインブリッジLPGA at ボカ・リオでは8位タイに入るも、新型コロナウイルス感染拡大のため、2月からツアーが中止に。

5か月ぶりに再開された7〜8月のLPGAドライブオン選手権でも4位に入ったが、目立った成績はこの2試合のみ。
13試合に出場して予選落ち6回、賞金ランキング73位にとどまった。
翌21年も4試合に出場し、5月のホンダLPGAタイランドを23位タイで終えると、大きな決断をする。
この試合をもって、主戦場を日本ツアーに移すことをSNSで明かしたのだ。

”その理由は、
海外の生活環境になじむことが難しいと感じたからです。
海外での生活は自分の思い描いていた世界とは違い、
想像以上にストレスを感じました。
昨年末あたりから、
この生活に慣れるようなんとか頑張るべきか、
日本に戻った方がよいか葛藤する日が続き
この半年間は、ゴルフのレベルアップをすることより
悩む時間の方が多くなっていました。
その結果、今までのように試合に対して
熱く向き合えなくなりました。

今の中途半端な気持ちでは
自分の納得のいくプレーもできないと感じ
目標過程を見直すためにもこの段階で決断しました。”
(インスタグラムより)

復帰した日本ツアーでも結果を残せず

日本ツアーに戻った河本だが、20-21年シーズンはシード獲りならず。だがメルセデス・ランキング53位により、22年前半戦の出場権は確保した。

しかし、その22年も成績は振るわず、36試合に出場してトップ10フィニッシュはわずか2回。メルセデス・ランキング52位に終わり、またもフルシードを逃してしまう。

23年も、第1回リランキングが行われる6月のニチレイレディスまでの16試合で予選落ち12回と不調が続き、後半戦はステップ・アップ・ツアーにも参戦した。

この年のメルセデス・ランキングは85位。そこで、24年ツアーの出場権をかけてQTに挑む。
ファーストステージを10位でクリアすると、ファイナルステージも堂々の4位でフィニッシュ。前半戦出場資格を勝ち取った。

ツアー優勝、USLPGAツアー挑戦と華々しいスタートを切ったが、その後は苦難続きの河本のプロ人生。これらの経験を糧に、24年シーズンは飛躍の1年となるか。

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