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千葉ロッテマリーンズのブルペンを支える剛腕リリーバー・国吉佑樹!!【ラブすぽ独占インタビュー】

Text:花田雪

移籍4年目の今シーズンは連続無失点の球団記録を更新するなど大活躍!!

196センチ、106キロという恵まれた体躯から投げ下ろす直球が魅力の豪腕リリーバー・国吉佑樹。移籍4年目の今季は球団記録となる24試合連続無失点をマークするなど、主に勝ちパターンの一翼としてチームに貢献している。今年で33歳、ベテランの域に差し掛かったリリーバーに好調の秘密や終盤戦、ポストシーズンへの意気込みを聞いた。

辛かった過去2年間も…
今では「良い2年間」と思えるように!

――9月5日の楽天戦で球団記録の22試合連続無失点を達成しました(※その後記録は24試合まで伸ばす)。記録について率直な思いは?

国吉 ひとつですけど「球団記録」を上回ることができて嬉しいという気持ちが一番です。その上で良いとき、悪いときは必ずあるのですが、これからも頑張らないといけないなと改めて感じています。

――記録の更新は意識ましたか?

国吉 最初は全く意識していなかったんですけど、19試合連続の時点インタビューで「球団記録まであと2試合ですね」と言われたんです。そこで初めて記録のことを知って、抑えられたらいいなとは思っていました。更新がかかった試合はさすがに頭をよぎりましたけど、超えてしまったら「もういいかな」って(笑)。そこから先は抑えれば記録が伸びる状況だったので、意識はしないようにしました。

――過去2年間は苦しい思いもあったかと思うのですが、今季はリリーフとして好調な1年間を過ごしています。

国吉 移籍した年(2021年)は自分でも良いシーズンだったと思えたんですけど、そこから2年間はチームに貢献できなくて、「あの1年だけで終わったしまうのか……」と自分で思ってしまった部分もあります。でも、そこを乗り越えられたことで、本来の自分のパフォーマンスが出せていると思えます。2年間は正直辛かったですけど、今思えば「良い2年間」だったと思うことができるようになりました。

――やはり今季については覚悟や危機感を持っていた?

国吉 もちろん、毎年覚悟を持って臨んでいますけど、若い選手も入ってくるし、年齢的な部分もあります。そういう意味では今年も同じように覚悟を持って臨んで、春先から自分のやりたいことが体現できているのかなと感じています。

――「体現したいこと」とは?

国吉 自分の本来投げたかったボール、ストレートでも変化球でも強いボールでストライクを取れるようになったのが、結果が出ている一番の要因だと思います。その中で「ここは打たせる」など自分で考えたことをパフォーマンスとして出せている気がします。

――ベイスターズ時代や移籍1年目の「良かった頃」に戻ってきたという感覚ですか?

国吉 「戻った」という考え方はあまり好みではないです。毎年、もっといえば一日一日で身体も変わっていますし、その一日で常に自分のベストを更新していくイメージ。それが今季はできているのかなと思います。

――年齢的に30歳を越えた今でも成長を感じられている?

国吉 年齢とともにパフォーマンスの出力が落ちることは仕方ないことです。あとはそことどう付き合っていくのか。いつまでも20代前半の頃のように力で押し切ることもできない。時には「引く」ことや駆け引きも考えていかなければこれから先はやっていけないですよね。

移籍後に変わったピッチングスタイル
「三振を狙わなくなった」

――ロッテ移籍後の数字を見ると、「奪三振率」は落ちながらも防御率などそれ以外のスタッツ(成績数値)はむしろ向上しています。これは自身で意識した部分ですか?

国吉 三振を狙いに行かなかったのが、率が落ちてきた理由だと思います。三振は取れなくても1球、2球で打ち取れればそれでいいかなと思うようになりましたね。

――以前は三振にこだわりもあった?

国吉 やはりピッチャーにとっての華でもありますし、三振を取れればカッコ良いですからね。ただ、そこばかり狙うとどうしても球数が増えたり、カウントを悪くしてしまうケースもあるので、それなら早いカウントで打たせて取れる方がいい。

――いわゆる「打たせて取る」ことも三振を奪うことと同じくらい難しいですよね?

国吉 長い目で見たら「打たせて取る」方がいいのかなと思っています。どんなに良いバッターでも3割しか打たないですし、それが続く、連打になる可能性って低くなっていくじゃないですか。たとえ一人にヒットを打たれても、それ以降をしっかり押さえて「0」でマウンドを降りることがリリーフにとっては大切なので。

例えば、三者三振や三者凡退にもそこまでこだわらない?

国吉 次に投げるピッチャーのことを考えて「ここは3人で抑えたい」と思うことはあります。例えば4人目のバッターが左打者なら、その前で切って次のイニングは左ピッチャーに交代する。ベンチも「国吉にはここまで投げてほしい」みたいなプランがあるはずなので、なるべくそのプラン通りに投げられるようにと考えています。

――ありがとうございます。最後に、シーズン終盤、その先に待ち受けるCSに向けての意気込みを聞かせてください。

国吉 まずは春から続けてきた投球をしっかりと貫くこと。「CSがかかっている」ことは変に意識せず、場面問わずに自分の役割をシーズン最後まで全うする。もしCSに出られればそこでまた戦い方も変わると思いますが、そのときはしっかりと切り替えて臨みたいですね。

――チームの雰囲気はどうですか?

国吉 すごく良いと思います。ピッチャー陣は益田(直也)さん、澤村(拓一)さんが柱になってくれて、野手もポランコや大下(誠一郎)あたりが中心になって盛り上げてくれています。僕は益田さんや澤村さんの背中を見ながら、その下で後輩にいじられたり、面倒見たりしながら立ち回れていると思います(笑)。

――CSでの活躍も期待しています!

収録:2024年9月6日
インタビュー及び記事執筆:花田雪
協力:千葉ロッテマリーンズ

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