新入社員、今の会社で「5年後年収が上がっている」と思う割合は半数以下。入社2カ月時点で3人に1人は「会社を辞めたい」と感じた経験あり
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』(https://tenshoku.mynavi.jp/)は、2024年に新卒入社した男女(新入社員)800名を対象に行った「新入社員の意識調査(2024)」の結果を発表しました。本調査では、新入社員の給与実態や将来への不安、「配属」に対する考え方などが明らかになりました。
【TOPICS】
◆平均月収は22.2万円。今の会社で仕事を続けた場合、5年後に「年収が上がっている」と考える割合は半数以下【図1、2】
◆4人に1人以上は3年以内の退職を希望。女性は男性よりも14.8pt退職意向が高く、ライフステージの変化に備え早めのキャリアプラン策定を視野に【図3、4】
◆入社2カ月時点で、約3人に1人は「会社を辞めたい」と感じた経験あり。今の会社を辞めなかった理由は「もう一度就職活動をしたくないから」が最多【図5、6】
◆“配属ガチャ”に外れたと感じている人は11.1%で少数派。ポジティブ意見として「まずは与えられた環境で頑張る」「幅広い分野を経験できる」などの声も【図7、8、9】
【調査概要】
◆平均月収は22.2万円。今の会社で仕事を続けた場合、5年後に「年収が上がっている」と考える割合は半数以下
直近の月収について聞いたところ、全体の平均は「22.2万円」。給与に満足している人の平均月収は22.9万円で、不満と回答した人の平均月収は20.5万円となった。【図1】
また、「今の会社に勤め続けたら5年後に年収が上がっている」と回答した人は42.6%に留まり、給与の見通しをシビアに捉えている様子がうかがえる。【図2】
【図1】
【図2】
◆4人に1人以上は3年以内の退職を希望。女性は男性よりも14.8pt退職意向が高く、ライフステージの変化に備え早めのキャリアプラン策定を視野に
新入社員の勤続意向年数は「3年以内」が25.9%、「10年以内」では54.9%となった。
男女別に勤続意向年数をみると「3年以内」と答えたのは、男性が18.5%、女性が33.3%だった。今の会社で長く働き続けない理由を聞くと、「ライフステージに合わせて働き方を変えたいから」で、男性が19.6%に対し女性が38.0%と約2倍の結果になり、女性は環境の変化に備え早めにキャリアプランを立てていることがうかがえる。【図3、4】
【図3】
【図4】
◆入社2カ月時点で、約3人に1人は「会社を辞めたい」と感じた経験あり。今の会社を辞めなかった理由は「もう一度就職活動をしたくないから」が最多
入社2カ月時点で「会社を辞めたいと思ったことがある」新入社員は33.4%。一方、そのうち転職活動をしている人は3.4%で、不満を持ちながらも勤務を続けている様子がうかがえる。
なお、今の会社を辞めなかった理由は、「もう一度就職活動をしたくないから」(30.7%)が最多となり、次いで「辞めると言いづらいから」(24.7%)「上司や先輩、同僚に恵まれているから」(18.7%)が続いた。【図5、6】
【図5】
【図6】
◆“配属ガチャ”に外れたと感じている人は11.1%で少数派。ポジティブ意見として「まずは与えられた環境で頑張る」「幅広い分野を経験できる」などの声も
勤務地・配属先共に希望通りだった人は59.9%に留まり、半数近くの新入社員は希望とは異なる場所でファーストキャリアを歩んでいることがわかる。
一方で、配属先や勤務地が思い通りではない、いわゆる「“配属ガチャ”に外れた」と回答した新入社員は11.1%に留まり、少数派となった。【図7、8】
配属ガチャについてどう思うかを聞いたところ、ポジティブな意見では「まずは配属されたところでできる限り頑張ることが大切」「幅広い分野を経験できるのでメリットが大きい」といった声があった。ネガティブな意見では「希望が叶わなかった場合、転職に影響する」「心的に負担がかかる可能性がある」といった声が挙がった。また、「配属ガチャを回避するために、勤務地や職種が決まっている企業のみを受けた」という声も複数あり、勤務地や職種が確約されている採用方式が前向きに受け止められている様子がうかがえる。【図9】
【図7】
【図8】
【図9】
【総評】
人手不足の昨今、新入社員の定着は企業にとって重要な課題となっています。今回の調査では、入社2カ月時点で「辞めたい」と思ったことがある新入社員が約3人に1人という結果になりました。
現在の職場で長く働くと思わない理由として、給与の不満やライフステージの変化に対する不安など、現場でのカバーが難しい要素が挙がるなかで、上司や先輩の存在が「辞めない理由」の3位に入っていた点は注目すべきポイントです。新入社員にとって職場での人間関係は、勤続意向に影響を与えていることがわかります。企業は新入社員の定着のため、OJTを通してコミュニケーションをはかるなど、良好な関係構築に向けた取り組みが今後はより求められていくでしょう。
とはいえ、売り手市場で人材の流動性が高まるなか、新入社員のつなぎ止めを配属部門だけで行うのは難しい部分もあります。今後人材を獲得するためには、安心して働き続けられるだけの給与や当人の適性や希望を活かす配属など、企業として制度や環境を整えていくことが求められるのではないでしょうか。
『マイナビ転職』編集長 瀧川さおり
----------------------------------------
【調査概要】マイナビ転職「新入社員の意識調査(2024)」
○調査期間/2024年6月7日(金)~6月9日(日)
○調査方法/WEB調査を実施
○調査対象/2024年卒の新入社員を対象にWEB調査を実施
○有効回答数/800名(内訳:22歳~23歳の男性400名、女性400名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
※調査結果の詳細はこちら
(https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/19)からご確認いただけます。
----------------------------------------
上記のほか、仕事内容への満足度、働きに見合っていると感じる給与額、職場環境や上司先輩との関係の理想と現実のギャップなども調査しています。
▼『マイナビ転職』は働く全ての方が、少しでも安心して働ける環境を見つけられるよう、「給与アップ応援プロジェクト」を発足し、給与アップを全力で応援します。
https://tenshoku.mynavi.jp/content/declaration/
▼企業の新入社員の定着化への取り組みのリアルボイスはこちら
https://tenshoku.mynavi.jp/plst/stories/19676/
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
公開日:2024.08.22