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アナタはバンカーについてどこまで知っていますか?【タケ小山のゴルフ超上達ノート】

Text:タケ小山

バンカーショットが上手くなっていくのには段階があります。「バンカーに入っちゃったよ。嫌だなあ」というのがビギナー。これが第一段階ですね。次に、出るか出ないか半々ぐらいのレベルになると、不安な反面「どうやって出そうかな」と考え始めて、もう少し上手くなると「ピンに寄せたい」という欲が出てきます。これ以上のレベルになると、あえてバンカーを狙っていこうとか、戦略的にも考えるようになります。ここまでくるともう上級者ですね。このように、ゴルファーの成長に伴ってバンカーのとらえ方は変わってきます。自分にできることが増えていきますから、判断力も養われていくというわけです。

「目玉になってたら嫌だなあ」などと心配している人は、基本的にバンカーから出せる人で、少なくともこれぐらいにはならないとよいスコアは出せません。バンカーから出せるとして、次のレベルの狙ったところに落としたり、球筋を変えたり、ということができるようになるには、砂質に対して敏感になる必要があります。砂は硬かったり柔らかかったりしますし、重たい砂、軽い砂もあります。さらには濡れているか乾いているかで状況は変わってきますから、これらに対応できることが、バンカーショットのアベレージをよくする要素なのです。たとえばさらさらして柔らかい砂は、砂が多くとれてしまい飛びませんし、目玉になりやすいという性質があります。バンカーに入ったときには足元がフカフカしていて気持ち良かったりしますが、打ってみると難しくて、ボールを飛ばすにはそれなりの力が必要です。それに比べ、目の粗い軽い砂というのは打ちやすいんですね。砂質によって難易度も打ち方も大きく変わってくるのです。

バンカーに使われている砂にはどのようなものがあるかというと、海砂、川砂、硅砂、それに赤土ですね。一番重いのは海砂で色も黒ずんでいます。次に重いのは川砂で、色は少し薄くなり、ガラスの原料となる硅砂は真っ白で、この砂はオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブにも使われていますが、乾いているときはさらさらですが、雨が降るとカチカチに硬くなるという性質があります。また、ハワイのゴルフ場なんかに行くと、バンカーが赤茶色に見えますが、あれが赤土です。砂ではありませんが、実際にバンカーに使われていますので、この打ち方も知っておきたいところです。というように、コースによってバンカーに入っている砂が違うし、天候が違えば状態も変わりますから、それに対応できる力も含めて、バンカーショットの上手さなわけです。バンスがほとんどないようなサンドウェッジのフェースを開いて使うような選手は、重たくてボールが沈むような砂だと刺さってしまってアウトなんですよ。バンスのあるサンドに変えないと対応できません。

つまり、クラブが入ってきやすいのか、それとも跳ね返ってきやすいのかという判断と、跳ね返らせなきゃいけないのか、潜らせなきゃいけないのか、という打ち方の選択があるわけです。難しい話ではありますが、上手くなりたいアマチュアにはわかっていただきたいですね。川砂のように、それほど重くなくてクラブの抜けの良い砂ではバンスはあまり要りません。フェースを開いて普通に打ってあげれば、薄めに入って薄めに出ていきます。ところがパウダーみたいな砂質のバンカーでバンスがないサンドウェッジを使うと、どんどん砂に潜っていってしまうのでダフリになるのです。バンカーショットはダフらせて打つ、といいますがバンカーショットにもダフリはあるんですよ。クラブが入るところは悪くなくても、砂に潜ってしまえばダフリなんです。

これがよく起こるのがバンカー内のつま先上がりの斜面で、フェースも開かないといけないし、シャフトを寝かしてシャローに入れないと、バンスが砂に当たらないので難しいんです。打ち方を知らないと、まず砂を取り過ぎてダフってしまいますね。ほとんどのアマチュアは何が起こったのかわからず、ただミスしたと思うでしょうが、それは「知らない」がゆえのミスなんですね。要するに「アナタはバンカーについてどこまで知っていますか?」ということですね。砂質もそうですし、特殊な場合の打ち方なんかも含めると、バンカーだけで知っておくべき情報はたくさんあるわけです。そこらあたりがゴルフの深さだし、面白さだと思うので「俺には関係ないよ」と思わず「こういう世界もあるんだな」ぐらいの好奇心を持っていただきたいと思います。

【書誌情報】
『タケ小山のゴルフ超上達ノート 誰も言わない実戦的スコアアップ術』
著者:タケ小山

ゴルフスイングの習得に熱心になるあまり、スコアが二の次になっているアマチュア・ゴルファーが多い昨今。「残念ですが、こういう“スイング道”信者はスコアは作れない」と著者は言う。では、肝心のスコアメークの方法は? 本書では、ショット、アプローチ、パッティング、マネジメント、スコアアップの5項目でその方法を解説。2019年の新ゴルフルールの活用法など、具体例を上げて、わかりやすく紹介している。タケ小山流スコアの作り方が満載の1冊!