守備の原則③ボールホルダーにプレスをかけたときのポジショニング
前線からのプレッシングの使い方①
一度中を絞ってから動き出す
前線の選手が相手のボールホルダーにプレスをかけにいったとき、周りの選手のサポート位置が適切でないとプレッシングは成功しません。フォワード(FW)が1人でプレスをかけにいくだけで後ろが付いてこなければ意味がないのです。2列目の選手は一度中に絞って中央を固めます。相手に中央を突破させるのが一番の問題だからです。中に絞ってから前線の選手の動きに合わせ、相手がサイドにボールを出すのを見計らってそこを押さえに行きます。最終ラインはコンパクトにしましょう。
【OK】中盤の選手は中に絞って閉める
守備に入るときに中盤の選手は一度中に絞って固めることが重要。中を閉めて外に出させることが大事。
中を絞ってからサイドにプレスに行き全体を圧縮させよう。
【NG】サイドに意識がいきすぎると中央を突破される
守備の開始でサイドに意識がいきすぎてポジションを取ってしまうと中にボールを入れられて中盤のラインを突破されてしまう。
守備への切り替えが遅れたら、下がりながら中を絞ることを考える。
【出典】『サッカー 局面を打開する デキる選手の動き方』 著:林陵平
【書誌情報】
『サッカー 局面を打開する デキる選手の動き方』
著:林陵平
日本がワールドカップなどに出場できるようになって以来、ドリブルやシュートといった個人技以外に、選手それぞれの「動き方」というのが注目されるようになってきました。「オフ・ザ・ボール」と言われる、ボールを持っていない時の動き方のことです。実際にボールを持っているプレイヤーは一人ですので、その他大勢のプレイヤーがどう動くのかが試合展開や勝敗を左右し、各監督の戦術につながる考え方の基盤となります。本書はポジションごとの動き方はもちろん、攻撃時・守備時・サイドアタック・フィニッシュなどの目的別の動き方、体の使い方、戦術を写真とイラストで解説し、QRコードから動画視聴もできます。現代の欧州サッカーに精通している著者を起用することで、強豪国などが実際に行っているサッカー戦略、ポジショニング、動き方を解説できます。
公開日:2024.08.19