守備の原則④相手の弱点を狙ってプレスをかけていく
前線からのプレッシングの使い方②
弱点を見定めて狙いを絞る
相手チームのどこを狙い目にするのか。相手の弱点はどこなのかを考えて守備の狙いを決めるとボールを奪いやすくなります。例えば、相手のセンターバック(CB)のどちらのほうが足下の技術に難があるのかを見極めて、わざとそこへのパスを出させてからプレッシャーをかけていくという戦略です。トリガーをそこに設定してそのCBがボールを持った瞬間にプレス&カバーで連動していきます。相手CBが苦手な足でボールを蹴るように仕向けるとパスミスを誘発することもできます。
どちらのセンターバックが技術が高いか
左CBに右利きの選手を配置したとしたら、逆足の左足の精度が右足より劣る。左足でボールを持たせるようなプレスを狙うのも手だ。
事前にスカウティングで情報を得ておけばスタートから迷いなく狙える。
足下の苦手なCBにボールを持たせる
相手の左CBの足下の技術が高くないとしたら、そこにボールが渡るようにプレスをかける。相手がボールを放り込むだけのプレーになればマイボールにできる。
情報より相手の技術が高かったら、サイドに追い込むプレスに切り替えよう。
【出典】『サッカー 局面を打開する デキる選手の動き方』 著:林陵平
【書誌情報】
『サッカー 局面を打開する デキる選手の動き方』
著:林陵平
日本がワールドカップなどに出場できるようになって以来、ドリブルやシュートといった個人技以外に、選手それぞれの「動き方」というのが注目されるようになってきました。「オフ・ザ・ボール」と言われる、ボールを持っていない時の動き方のことです。実際にボールを持っているプレイヤーは一人ですので、その他大勢のプレイヤーがどう動くのかが試合展開や勝敗を左右し、各監督の戦術につながる考え方の基盤となります。本書はポジションごとの動き方はもちろん、攻撃時・守備時・サイドアタック・フィニッシュなどの目的別の動き方、体の使い方、戦術を写真とイラストで解説し、QRコードから動画視聴もできます。現代の欧州サッカーに精通している著者を起用することで、強豪国などが実際に行っているサッカー戦略、ポジショニング、動き方を解説できます。
公開日:2024.08.21