あそび07:一緒に積み木
こんな子におすすめ!
- 見る力が弱い、力加減がむずかしい
あそびかた
2人でひとつの積み木をもちあげる:一緒に「せーの」
そっと挟みながら、積み木の上に積んでいく
子どもと大人の2人1組で、小さめの積み木を一緒に積んでいきます。ただし、積む際に使える指は人差し指 1本だけ。お互いに力加減を調整して、協力して積み木を10 個程度積みましょう。もちあげるときや置くときには、「せーの」など声をかけ合うと上手に積んでいけます。
効果とねらい
- ものをしっかり見る力をはぐぐむ
- 力加減の調整を育む
- 協力することを楽しむ
注意点
- 人差し指だけだとむずかしい場合は、2本の指や手のひらで挟む
- 積み木の重さは少し重めで、挟む感覚を感じやすいものを選ぶ
あそぶときのアドバイス
手首のひねりや指先の力加減を調整して、相手と息を合わせて遊びます。集中して積んでいくことが必要なため、集中力を養うことにもつながります。10 個程度の高さになると、挟んでもちあげる動きも出てきます。たとえ最後に倒れてしまっても、倒れること自体を楽しめます。失敗しても何度もチャレンジできますし、クリアーすれば達成感をもてるでしょう。子どもの発達に応じて積む個数は、調整していきましょう。遊び方に慣れてきたら、子どもどうしでももちろん遊べます。
遊びをアレンジ
積み木を運んで積もう
積み木を積む場所を少し遠くに配置し、積み木を挟んで歩いて移動してから積みます。ただ積むよりも、よりむずかしくなります。
一緒にジェンガ
積み木の代わりにジェンガを使い、縦横 2 本ずつ交互に積んでタワー状に組み立てます。
ここからやってみよう!
お互いの積み木を支える力を固有感覚で感じながら、相手に合わせて自分の力加減を調整していきます。積み木を積むという単純な遊びですが、倒さずに積むというゲーム性もあり、楽しんで行なえます。積み木を歩いて運ぶ、ジェンガを積むというアレンジも、ねらいは同じですが少しずつむずかしくなるので、子どものチャレンジ精神をくすぐります。
【出典】『発達が気になる子の感覚統合遊び』著:藤原里美
【書誌情報】
『発達が気になる子の感覚統合遊び』
著:藤原里美
子どもの困った行動には意味があり、感覚統合の視点から理解すると、これらは感覚情報の処理がうまくいかない結果であることがわかります。感覚統合は「発達凸凹」の子どもたちの支援に重要で、「遊び」を通じて子どもの能力を引き出す方法が強調されています。「発達が気になる子の感覚統合遊び」では、理論編と実践的な遊び編で構成されており、100以上の遊びを紹介しています。遊びを通じて子どもの情動を安定させ、成長を促すことを目的としており、子どもの理解と支援を促し、幸せな未来を共に築くために読んでおきたいおすすめの一冊です。
公開日:2024.08.21