ドラフト順位と選手成績が直結しないのはよくある話。期待の選手が伸び悩む一方、思わぬ掘り出し物が現れることも…そこでチームを牽引する主力選手たちの指名当時の評価をチェックしてみた。
例年なら上位の逸材が4巡目で獲れたワケ
ヨコだけでなく、タテの世代も重要になるドラフト会議。高校生の中では上位クラスでも即戦力の大学生に有望株が多ければ、さほど注目されないというケースもある。こうした事例の象徴的存在となったのが山本由伸だろう。山本由伸自身、都城高校時代から最速151キロの直球を武器にする本格派投手としてスカウトの注目を集めていたが、当時から打線の援護に恵まれず、3年夏の宮崎県大会は3回戦で敗れ、甲子園には最後まで縁がなかった。
2016年のドラフト会議と言えば 田中正義(創価大→ソフトバンク)や 柳裕也(明治大→中日)らの大学生投手が人気を集め、高校生で上位指名された選手は甲子園出場者ばかり。その中で甲子園未出場の山本は注目されず、4巡目まで指名されなかった。全国的には無名の存在でも「九州四天王」と称された好投手なので、例年ならもっと上位で指名されてもおかしくなかっただけにこの順位で山本由伸を獲れたオリックスとしては儲けものだったことだろう。山本由伸が活躍する一方、上位指名を受けた甲子園出場組が伸び悩んでいる逆転現象が起きているのも面白い。
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公開日:2020.03.16