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日本では「飛ばし方」を教える指導が一般的ではない!【フォース理論で飛ばす!/吉田洋一郎】

Text:吉田洋一郎

「当たるようになる」レッスンでは本当の飛ばしは身につかない

日本では、「飛ばし方」を教える指導があまり一般的でないのも問題の1つです。これには、日本のゴルフレッスンのあり方の影響も大きいと思います。

日本のアマチュアゴルファーの多くは、自己流だったり、「職場の先輩」など素人の指導でゴルフを始めるため、正しい知識やきちんとした基礎が身につかないままある程度のキャリアを重ねます。それでもある程度「当たる」ところまでは来るものの、必ず技術やスコアの壁に行き当たるので、そこで困ってレッスンを受けに行きます。そして、当面の問題である「スライス」とか「ダフリ」とかを直すための即効性のある絆創膏的なレッスンを求めるケースがほとんどです。

このように自己流でスイングが固まってしまった人は、効率的なスイングができていませんから、「当たらない」だけでなく飛距離も出ないケースがほとんどです。指導する側としては、この状態からスイングを整えて、「飛んで曲がらない」状態に修正するためには、一度「当たらない」ところまでスイングを遡る必要があり、ある程度時間をかけて基礎を指導しなければなりません。しかし、即効性を求めるゴルファーはそれを嫌がって「とりあえずスライスが収まる」「とりあえずダフリがよくなる」といったレッスンを求めるのです。

このような環境では、教える側の意図や能力にかかわらず、レッスンの主流が練習場の打席でとりあえずヘッドがボールに当たること、ボールを大きく曲げずに前に飛ばせることに主眼を置いた指導になるのも当然です。

また、コスリ球のスライスばかり打っていた人がある程度球がつかまるようになれば、ヘッドスピードが上がらなくても飛距離は伸びます。指導を受けるアマチュアは、これで「飛距離が伸びた!」と喜びますので、飛距離アップという点でもこれで事足りますから、本格的にクラブを速く振ってヘッドスピードをアップさせる手間のかかる「飛ばし方」の指導が疎かになるのも当然の流れかもしれません。

【書誌情報】
『フォース理論で飛ばす! 世界基準の飛距離アップ術』
著者:吉田洋一郎

飛距離アップの方法として、腕力に任せてクラブを思い切り振ること、そのために筋力トレーニングが必要と考えるゴルファーが多い。ただ、これは勘違い。飛ばすためには力んで振ってもダメですし、トレーニングによって直接的にスイングがよくなるわけではないのです。だからこそ、筋力に頼らないスイングを目指すほうが効率的といえます。では、飛距離アップには何が必要か。それが本書のテーマである「フォース」なのです。「フォース(FORCE)」とは英語で、「力」という意味。スイングに関わるすべての力で、筋力だけでなく、重力、反力、遠心力など自分の外にあるエネルギー(外力)も含んでいます。この本では、「フォース」を効率的に使ってスイングスピードを上げ飛距離を伸ばす方法を紹介。外力の中でも「地面反力」「遠心力」「反動」「ミッドハンドフォース」の4つに焦点を当て写真、図版を多用して解説しています。また、アマチュアゴルファー4人に著者が実践レッスン。「フォース理論」に基づく指導を1カ月行い、その成果も収録しています。