肩関節と肩甲骨の動きの+α
肩甲骨の位置で“腕の長さ”が変わる
肩関節や腕は肩甲骨と連動することもでき、肩甲骨の動きが加わることで体幹の動きが変わったり、変わって見えることもあります。脊椎は腰椎と胸椎で約40度程度しか回転できない構造です。にも関わらず90度ほど回ってくるように見えるのは、肩甲骨が動き、肩の先が動いているためです。
また、肩甲骨の位置で、腕の長さが変わる感覚が持てます。肩甲骨を外に開くと、腕を前に大きく伸ばすことができます。肩甲骨を背骨に寄せると、腕が短くなったように感じます。
肩甲骨を上げて「いかり肩」のような状態にすると、肩まわりから首にかけての筋肉が緊張します。スムーズな動きになりにくくなるわけです。逆に、肩甲骨を下げて、「なで肩」の状態にすると、首から肩の筋肉の緊張がほどけ、スムーズな動きを引き出しやすくなります。
出典:『ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』著/奥嶋誠昭
【レッスンプロ情報】
●奥嶋誠昭
1980年生まれ。ツアープロコーチ。アマチュアゴルファーからツアープロまで最先端機器を使ったバイオメカニクス(動作のコツを解析する)をもとに、ゴルファーの要望に合ったスイングづくりに定評がある。JGTOツアープレーヤー。2020―2021年国内女子ツアー賞金王、東京五輪銀メダリストの稲見萌寧など、数多くのトッププロ選手の指導実績を持つ。
【書誌情報】
『ゴルフ 当たる! 飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』
著者:奥嶋誠昭
スウィングづくりやスウィングレッスンをテーマとする多くのゴルフ書は、写真、動画などの映像を使ってスウィング時の身体の動きを解説する。
その見せ方では、手や足、身体の動きや動かし方は表現できても、例えば「インパクトを感じる手の感覚」「インパクト時の足の感覚」といった、スウィング時の身体が感じる感覚までは伝えづらい。そこで本書では、スウィングで体感する手や足の感覚をイラストでできる限り具体化し、読者にその感覚をつかんでもらい、スウィングづくりの向上を目指す。著者は、スウィングの解析システムを駆使し、プロ、アマ問わず多くのゴルファーのスウィングを分析している奥嶋誠昭プロ。同プロ独自のスウィング動作をイラストを通して解剖、図解化し、ゴルフスウィングの上達に役立てる。
公開日:2024.06.17