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利子と利回りって何が違うの?徹底解説【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】

Text:神樹兵輔

7:「利子」と「利回り」はどこが異なるのか?

「利回り」という言葉は、「利子」や「利息」、「利率」や「金利」と混同されやすいですが、明らかに違うものです。後者はいずれも、ほぼ同じ意味ですが、「利子」や「利息」が元本に対する金額で捉えられ、「利率」や「金利」は元本に対する割合(%)で示される場合が多いでしょう。

また、慣習的に銀行預金では「利息」、ゆうちょ銀行では「利子」と呼び、出資法や利息制限法などの法律では「利息」を用い、税法では「利子所得」と呼んでいます。違うのは、「投資」の分やで使われることが多いからです。債券投資や投資信託、不動産投資で使われる尺度になります。ちなみに本来「利回り」は、最終的に元本を売却した時の損益も収益に含めるので、表面上の「想定利回り」が多くなります。

つまり、最終的に売却してはじめて、「確定(実質)利回り」が決まります。もちろん、満期まで保有する債券は、表面上の「利回り」がほぼ「確定利回り」と言えるものもありますが例外的です。

基準価格(時価)が99万円の「投資信託」を1年間保有して2万円の「分配金」を受け取り、101万円で売却した場合の利回りはどう計算されるでしょう。まずは、「表面利回り」ですが、(分配金2万円+売却益2万円)÷投資額99万円×100という計算式になり、この年利回りは404%です。買損益販売手数料信託報酬額信託財産留保額税金)÷投資元本÷運用年数×100という式で導かれます。投信は購入時に「販売手数料」保有時に「信託報酬」や売却時に信託財産留保額がかかったりします。ゆえに「確定利回り」は「表面利回り」 よりも手数料分だけ小さくなるのです。

「利回り」とは?

「利回り」とは?【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】

【利回りとは】

元本が変動することのある投資の場合に用います

「想定利回り」がよくても最終的な「確定利回り」が悪いこともあるよ!

【投資信託の場合の年利回り】

99万円で投信を購入→毎年2万円の分配金をゲット→3年後に100万円で売却

(分配金6万円+売却益1万円)÷投資額99万円÷3×100=2.35%

【不動産投資の場合の年利回り】

5000万円でアパート購入→満室時年間家賃収入350万円→平均90%の入居稼働率実質年間家賃315万円→6年後に4500万円で売却

(実質家賃1890万円−売却損500万円)÷投資額5000万円÷6×100=4.63%

※ただしいずれの場合もコストや税金を含まない計算例です。

【経済とお金の豆知識】

「利回り」の高さをアピールし投資に勧誘するのが投資商法の常套手段。しかし「利回り」というのはほとんどが最終的に投資を手仕舞いしないと正確にわからず、時には元本を割り込む場合もあるのです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話』著:神樹兵輔

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話』
著:神樹兵輔

経済社会は「価値の尺度」と「交換」に基づき、私たちの日常生活に大きな影響を与えています。歴史的に見れば、江戸時代の日本では貨幣経済が発展し、物々交換から現金取引への移行が進み、一方でアメリカは金融政策や税制改革を通じて市場の豊かさを維持しました。近年では目的に基づいた合理的な行動が新たな価値を生み出す一方で、非合理的な選択も経済に影響を及ぼしています。「眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話」では、こうした経済社会のカラクリを解き明かし、市場の豊かさや人々の価値観がどのように形成され、どのように経済活動に影響を与えるのかを探り、この知識を通じて読者が豊かで充実した生活を送る方法を見つける手助けを目指します。

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