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お金は物々交換から生まれた?世界最古の貨幣&日本最古の貨幣とは!?【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】

Text:神樹兵輔

1:物々交換の時代からお金誕生のルーツ

大昔、狩りで得た動物の肉と漁で得た魚を、それぞれの持ち主が交換する「物々交換」の時代があったとされます。しかし、こうした「物々交換」は非常に不便です。自分が欲しいモノを相手が持っていても、相手が自分の持つモノを欲しいと思わないと交換取引は成立しないからです。欲しいモノが合致する相手を見つけるだけでも大変です。

そこで生まれたのが、 「物品貨幣」という交換方法でした。石や貝殻、金属の他、素材としての商品価値が認められる「穀物」を物品交換の対価として扱う方法です。別名「実物貨幣」や「商品貨幣」とも呼ばれます。世界最古の「物品貨幣」は、紀元前1世紀以上前の中国・殷王朝時代の貝殻だったとされます。

その後、金属加工による硬貨らしきものが、紀元前7世紀頃のギリシャで、次いで紀元前4世紀頃の中国の春秋時代に登場します。中国の硬貨は中心部に穴が開けられ、を通して持ち運べる利便性も図られていました。

日本で最初の鋳造貨幣は、683年の「富本銭」や708年の「和同開珎」です

しかし、日本では銅不足もあり、958年の銅銭を最後に硬貨は造られず、コメや塩、布などと交換する「物品貨幣」時代に逆戻りしています。

その後の日本では中国から輸入した硬貨を使うなど不便でしたが、豊臣秀吉が天下統一した後に大判・小判の金貨や銀貨を造り始めます。

そして、三代将軍・徳川家光が初めて「寛永通宝」という硬貨(銅や鉄)を造り、中国の硬貨の流通を禁じます。この「寛永通宝」は広く流布し明治初期まで使われました。やがて各藩の藩札も廃止され、明治政府の統一紙幣が発行されます。

物々交換の時代

物々交換の時代【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】

動物の肉が欲しい人↔漁で得た魚が欲しい=現物を交換する

【世界最古の貨幣】

世界最古の貨幣【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】

(紀元前1600年~1000年頃)巻貝の一種・子安貝

【日本最古の貨幣】

日本最古の貨幣【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】

(683年・富本銭/708年・和同開珎)

物々交換→物品貨幣→お金の誕生

【経済とお金の豆知識】

寛永通宝は1636年以降、非常に広く流通したため、現在の古銭としての価値も数十円ほどで(貴重なものは数百〜数十万円)、アンティークコレクターたちの間では数をまとめて取引されています。

【出典】『眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話』著:神樹兵輔

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話』
著:神樹兵輔

経済社会は「価値の尺度」と「交換」に基づき、私たちの日常生活に大きな影響を与えています。歴史的に見れば、江戸時代の日本では貨幣経済が発展し、物々交換から現金取引への移行が進み、一方でアメリカは金融政策や税制改革を通じて市場の豊かさを維持しました。近年では目的に基づいた合理的な行動が新たな価値を生み出す一方で、非合理的な選択も経済に影響を及ぼしています。「眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話」では、こうした経済社会のカラクリを解き明かし、市場の豊かさや人々の価値観がどのように形成され、どのように経済活動に影響を与えるのかを探り、この知識を通じて読者が豊かで充実した生活を送る方法を見つける手助けを目指します。

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