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煩悩の数は108個というけれどなぜ108個なの?

人生は四苦八苦だから

毎年の大晦日の夜、各地の寺院で撞かれる除夜の鐘。この音が聞こえてくると、いよいよ今年も終わりだなという気持ちになります(近年は騒音問題などから鐘が撞けない寺院も多いようですが、幸いなことに筆者の家は除夜の鐘の音を生で聞くことができます)。除夜とは「旧年(古くなった年)を除く」といった意味です。しかし、なぜ古い年を除かねばならないのでしょうか。古いものをどけなければ新しい年が来られないから、というのも1つの答えでしょうが、いにしの日本人の考え方は少し違っていました。

大晦日の夜は神が訪れる時と考えられていたのです。お正月様〈*〉とも呼ばれるその神は、一年間の福と恵みをもたらしてくれるとされます。じつは門松や鏡餅といった正月飾りは、このお正月様を迎えるための祭具なのです。神様を迎えるのですから、家の中は清浄でなくてはなりません。それで大掃除をするのです。埃や汚れを取り去るだけではなく、1年の間に行なってしまった大小の悪事を取り払うべく、神社で大祓という儀礼が行なわれます。こうした一連のお清めを総じて「除夜」というのです。

除夜の鐘も 1年間のケガレを払う儀礼の 1つといえます。鐘の清い音色で心の中にたまった悪しき心を払い除くのです。それゆえ、除夜の鐘は煩悩の数とされる108回撞かれるのです。では煩悩は、なぜ108個なのでしょうか。108という数は「たくさん」の意味だとする説もありますが、四苦八苦を計算した数だともいいます。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 仏教』
監修: 渋谷申博

イラストや図解を交えた61項目。はじめての人でも仏教の知識や教え、日本の文化がよくわかるエンターテインメント雑学本です。大人の学び直しにおススメ!  「お寺はもともと雨宿りする場所だった」「仏教教団が大きくなったのは、釈迦がシティボーイだったから」「お坊さんの袈裟は、もとはゴミ捨て場の布だった」など、驚きのエピソードや初耳学が満載。仏教って、こんなに楽しい!

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