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【ラブすぽ独占インタビュー】「勝ってチームに勢いを」2年連続の大役に挑むロッテ小島和哉に開幕直前インタビュー

Text:花田雪

開幕投手の小島和哉

プロ5年目の昨季は25試合に先発して2年ぶりの2ケタ勝利となる10勝をマーク。クライマックスシリーズ(CS)進出がかかったシーズン最終戦では勝ち投手となり、CSでも好投を見せた小島和哉投手。今季は昨季に続いて2年連続でチームの「開幕投手」を務める。2005年以来、19年ぶりの優勝を目指す上で欠かせない「左のエース」に、開幕直前のインタビューを敢行!開幕、シーズンへの意気込みから和田毅投手との自主トレ秘話まで、存分に語ってもらいました!

突然の「開幕投手」報道
友人からの連絡で知る

――2年連続で開幕投手を務める“その日”が間近に迫っています。調整は順調ですか?

小島 ちょっと心配な部分がなくはないんですけど、今のところ考えていた通りのプランで進んでいるので、あとは開幕に向けて気持ちをしっかりと入れて本番に臨もうと思っています。

――オープン戦もラスト3登板は70~90球くらいを投げて強度も上がってきている?

小島 (3月15日の)オリックス戦があまり良くなかったったんですけど、そこからの1週間で良い時期のことを思い出したり、原点の練習をして“兆し”も見えてきました。

――開幕前最後の登板だった3月22日の中日戦は5回を投げて1失点。しっかりと修正ができた。

小島 投げるたびに課題が出るのは当たり前で、それを次の登板までに克服する。それはプロ入りからずっと心がけていますし、ノートにも書き込んでいるので、それに助けられた部分はあります。

――ノートを取る習慣はプロ入りから?

小島 プロ入りからですね。たとえばフォームで悩んでいたら過去に自分が書いたことを見返すこともあります。

――過去に感じたことを現在の自分にフィードバックする。

小島 そんな感じです。感覚って日に日に変わるので。昔のイメージに合わせることもありますし、新しいことに取り組むこともあります。

――開幕投手について伺います。最初に小島投手の名前が出たのが昨年末の有馬記念のイベント。吉井理人監督が「現時点では小島投手です」とコメントしたことがニュースになりました。

小島 友達からいきなり「おめでとう」と連絡がきて、「なんのことだろう?」と思ったら記事も一緒に送られてきて……そうしたら「大本命」と書かれていました(笑)。

――報道を見た時はどう思いましたか?

小島 ……そうですね。「本命」と言われているからには逃げ切らないとなと(笑)。もちろん、自分の中で「(開幕投手を)やりたい」という気持ちもありました。野球選手であれば、先発をやるのであれば、だれもが目指すところですし、選んでいただけるのであれば精一杯やろうと。

――そこから自主トレに入るわけですが「開幕投手」は意識しましたか?

小島 いえ、そこまで意識はしませんでした。もちろん自分では「やるんだ」と思っていましたけど、たとえ開幕で投げなくても(先発ローテに入れば)登板日が1~2日ずれるだけなのでやることは変わりません。

和田毅投手との自主トレ
3年ぶり参加の真意は?

――1月には過去に『ラブすぽ』でも目標、憧れと語ってくれた和田毅投手(ソフトバンク)の自主トレに3年ぶりに参加されました。

小島 昨シーズンが終わったタイミングで、僕から和田さんにお願いしました。

――なぜ、改めて和田投手の自主トレに参加されようと思ったんですか?

小島 以前はすぐに答えが欲しくて和田さんにも「どうやるんですか?」と、なんでも質問していたんです。ただ、自分の中で「聞いてばかりじゃダメだな」という思いもあって。たとえばアドバイスを頂いてそれを実行すると、最初は上手くいくんですけどあまり継続できないイメージがあったんです。それって結局、自分では何も考えずに聞いたことをやっているだけだからだよな……と。
なんでもかんでも聞いてばかりじゃ、和田さんを超えることはできない。現時点で天と地ほどの差がありますけど、プロでやっている以上は「和田さんを超えたい」という気持ちでやらなければダメだなと思ったんです。だから、まずは自分でしっかりと考えて、それでもどうすればいいか分からなくなったときに、はじめて和田さんに聞こうと。

――そのタイミングが、昨シーズン終了後だった。

小島 そうですね。いろいろと悩んでいる中で連絡したら、親身になって話を聞いてくれました。それと、悩んでいる僕に対してもいろいろと質問してくれたんです。その時に「こんなに実績があるベテランの人が、僕みたいな若造にも質問してくれて、まだまだ上手くなりたいと思っている。じゃあ、僕なんかはもっと積極的に聞かなきゃダメなんじゃないか」と気付いて、改めて自主トレの参加をお願いしました。

――久しぶりに参加した自主トレで“手ごたえ”はありましたか?

小島 はい。参加メンバーには左投手も多かったですし、左腕独特の感覚を共有できたり、実になることは多かったです。

昨季は“悔しい”2位
開幕で勝って勢いをつけたい

――開幕投手自体は2年連続ですが、プレッシャーはありますか?

小島 もちろんあります。でも、去年の終盤は「自分の価値」をもっと上げるんだと思いながら投げていたので、今年もそれを続けられればなと思っています。

――昨季のシーズン最終戦、クライマックスシリーズ進出をかけた試合での先発は、まさにそういうシチュエーションだったと思います。あの試合で勝てたことも、大きかったのでは?

小島 内容はともあれ抑えられた点だけで言えば先発としての仕事ができたと思います。ただ、去年に関してはみなさんも最終戦とCSでの良い印象を強く持ってもらっているんですけど、シーズン通してみたら防御率も悪かったですし、納得できる1年間ではありませんでした。だからこそ、今季はもっと安定して力を出せるようにならないといけない。

――開幕戦、ZOZOマリンスタジアムで投げるイメージはもう出来上がっていますか?

小島 相手バッターのデータも出てきていますし、良いイメージでマウンドに上がりたいと思います。

――そのうえで、改めて開幕戦、どういう投球を見せたいか教えてください。

小島 チームも優勝から遠ざかっているので、去年も2位でしたけどあれだけ突き放されて悔しかったですし、今年は良いスタートを切るためにもまずは開幕戦、しっかりと勝って勢いをつけたいと思います。

――シーズンを通してはどういうピッチングが目標ですか?

小島 先発として大事なのはまずはイニングを投げることだと思っています。1シーズンでチームが守るイニング数はだいたい決まっているので、僕だったり、種市(篤暉)だったり、(佐々木)朗希だったり、若い3人でできるだけ多くの割合を占めたいと思っています。そのうえで、昨季以上に年間通して安定した投球を見せることができるように頑張ります。

――ありがとうございました!

収録:2024年3月26日
インタビュー及び記事執筆:花田雪
協力:千葉ロッテマリーンズ

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