あそび03:指の散歩
こんな子におすすめ!
- 手先が不器用
あそびかた
大人が指をゆっくり動かして、子どもはそれに合わせて指を動かす
大人と子どもが向かい合って人差し指を合わせる:「上手についてきているね。しっかりくっついてお散歩できているよ」
指と指を合わせるつながり遊びです。固有感覚と触覚を調整しながら使います。大人と子どもが向かい合い、人差し指のみを合わせます。大人が、「これから指をお散歩に連れていくから、しっかりとつながってついてきてね」と伝えて、指を動かします。大人が動かす指に、子どもはしっかりつながったまま指を動かしていきます
効果とねらい
- 指先に集中して触覚と固有感覚を感じながら動かす
- 手首、肘、肩関節や腕の筋肉を柔軟に使う
- 人との適切な距離を保ってやり取りを楽しむ
注意点
- 指1本だとうまく動かせない場合は手のひらで行なう
- 指先を目で追うことで、集中しやすくなる
あそぶときのアドバイス
指先を使った遊びなので、3~4歳児以上だと上手に楽しめます。指先がうまく使えない場合は、手のひらをしっかり合わせてお散歩をしてみましょう。そうすることで、2歳児頃から遊ぶことができるでしょう。
大人が指を動かすスピードを、子どもの動かしやすいペースに合わせていきます。「指がぴったりくっついてるよ」「しっかり腕まで動いているね」など、指や手、腕の動きを具体的にほめていきましょう。
遊びをアレンジ
5本指の散歩
5本の指をそれぞれくっつけて、指の散歩をします。1 本よりも、それぞれの指にしっかりと感覚が入力されるので動かしやすくなるでしょう。
両手で散歩
両手の人差し指をそれぞれくっつけて散歩をします。大人は左右の手を非対称に動かしましょう。両手の指それぞれに意 識を向けて、左 右別々の動きに合わせて遊びます
ここからやってみよう!
指先から入ってくる触覚と固有感覚を感じつつ、相手に合わせて指を動かします。いつでもどこでもだれとでも、気軽にできる遊びです。感覚をより意識させるために、遊ぶ前に指先や指の関節などをマッサージするのもよいですね。感覚を入れることで指先が動きやすくなります。
【出典】『発達が気になる子の感覚統合遊び』著:藤原里美
【書誌情報】
『発達が気になる子の感覚統合遊び』
著:藤原里美
子どもの困った行動には意味があり、感覚統合の視点から理解すると、これらは感覚情報の処理がうまくいかない結果であることがわかります。感覚統合は「発達凸凹」の子どもたちの支援に重要で、「遊び」を通じて子どもの能力を引き出す方法が強調されています。「発達が気になる子の感覚統合遊び」では、理論編と実践的な遊び編で構成されており、100以上の遊びを紹介しています。遊びを通じて子どもの情動を安定させ、成長を促すことを目的としており、子どもの理解と支援を促し、幸せな未来を共に築くために読んでおきたいおすすめの一冊です。
公開日:2024.08.17