福澤達哉引退試合
スーツで登場、最後は清水邦広とウエディングケーキに二人で入刀 福澤達哉引退試合「おもてたんとちゃう」泣き笑いで現役に別れ
バレーボール日本代表で長らく活躍した福澤達哉(パナソニックパンサーズ)が14日、ホームのパナソニックアリーナで引退試合を行った。選手登場の際には黒尽くめのスーツにサングラスで「逃亡中」に扮し、3セットを戦ったあとは、サントリーサンバーズの荻野正二さんと柳田将洋選手、栗山雅史選手から花束を贈呈された。また、OBの山本隆弘さん、北京五輪のときに福澤選手を抜擢した植田辰哉さんも登場し、花束を贈った。
花束贈呈のあと、清水邦広選手からなぜかウエディングケーキがプレゼントされ、二人で入刀。清水選手は泣きながら福澤選手にはなむけの言葉を贈り、福澤選手も嗚咽をこらえながらそれに応えた。ただ、大阪らしい笑いも散りばめられたイベントに、福澤選手も思わず「一言言わせてもらっていい? 思てたんとちゃう」と泣き笑いの様子だった。
試合後は清水選手と二人で記者会見に臨み、五輪で初戦のベネズエラ戦の勝利の後LINEを送ったことを明かした。「アスリートとして限界を知りたいと思ってやってきた。次は、新たな道で限界までチャレンジしたい」と語る福澤選手。「もう1年やろ!」と何度も言ったという清水選手は、「本当にまだまだやれると思いますが、福澤選手が決めたことなので、その決断を応援したい。今度は福澤選手に元気や勇気を届ける存在になります」と力強く宣言した。
五輪を見ていて、「応援する気持ちと、嫉妬する気持ちと両方があった」とほろ苦く振り返った福澤選手。「来週からは新しい職場で全力を尽くします」と気持ちを新たにコートを去った。
情報提供『バレーボールマガジン』
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公開日:2021.08.15