東京五輪 バレー女子3位決定戦のレポート
セルビアが韓国を寄せ付けず銅メダルを獲得 ヨンギョン「後悔はありません。準々決勝や準決勝まで来るなど予想もしていなかったからです」
アジアから唯一、決勝リーグに進んだ韓国。銅メダルをかけて、セルビアと対戦した。セルビアのOPボスコビッチが33得点をたたき出し、3-0と圧勝した。
■3位決定戦 韓国0(18-25、15-25、15-25)3セルビア
第1セットは出だしからセルビアのOPティヤナ・ボスコビッチがスパイクで連続得点を重ねていく。韓国もサービスエースやOHキム・ヨンギョンのスパイクで13-10とリードを奪うが、再びOPボスコビッチにスパイク、サーブでやられ、最後はセルビアがブロックでしめる。第2セットはOPキム・ヒジン、MBヤン・ヒョジンのスパイクやブロックで対抗するが、セルビアに連続得点を何度も許してしまう。セルビアが20点を過ぎてから、OHキム・ヨンギョンのフェイント、サービスエースで流れを引き寄せかけたが、OPボスコビッチのスパイクで、2セット連取される。
第3セットは、OHキム・ヨンギョンがアグレッシブになり韓国がリードする。しかし、セルビアの連続得点で逆転される。ラリー中のOHキム・ヨンギョンの好レシーブをOHパク・ジョンアが決め、この二人を中心に少しずつ巻き返す。韓国が10-14となったところで、セルビアがタイムアウト。しかし、ここから韓国にスパイクミスや、トスが相手コートに入るなどミスが増える。セルビアはMBミナ・ポポビッチのブロックや相手のレシーブの乱れもあり着実に点を重ね、最後は韓国のスパイクがアウトになり、セルビアが3セット連取で、銅メダルを獲得した。セルビアのOPボスコビッチは、スパイク25本、ブロック2本、サーブ6本の計33得点をたたき出した。
セルビアのOPボスコビッチをどのチームも警戒していたが、誰もその勢いを止めることができなかった。韓国は今年に入ってからチームのメンバー変更があるなど、いささかゴタゴタがあったようだが、新監督の元、短期間でよくここまでまとまったと思う。特に準々決勝のトルコ戦は見事であった。
■試合後のコメント(FIVBのインタビューより)
セルビア、OPティヤナ・ボスコビッチ:セルビアのバレーボールのために、もうひとつオリンピックのメダルを国に持ち帰ることができて、とても幸せですし、誇りに思います。私たちは銅メダルを獲得するために強いモチベーションがあり、今はそれを成し遂げ、家に帰ることができるので、とても嬉しいです。
韓国、OHキム・ヨンギョン:私たちに後悔はありません。準々決勝や準決勝まで来るなど予想もしていなかったからです。何か私たちの予想をはるかに超える事を成し遂げて、とても誇らしい気分です。私はチームメイトに元気を出してもらいたいです。なぜなら皆オリンピックで素晴らしいプレーできたからです。
取材:ブラジル在住 唐木田 真里子
写真提供:FIVB
情報提供『バレーボールマガジン』
バレーボール観戦の感動や面白さ、そして選手の思いを一人でも多くのファンに伝えたい――。
公開日:2021.08.09