SPORTS LAB
- スポーツを通じて美しくそして健康に -

  • HOME
  • SPORTS LAB
  • 肥満が万病のもとと言われるのはどうしてなのか?

肥満が万病のもとと言われるのはどうしてなのか?

Text:加藤雅俊

私たちの体は、年齢を重ねるとともに中身も変化していきます。筋力が衰えたり、骨自体脆くなったりと、土台となる部分が少しずつ弱くなります。そこに肥満が加わると、さまざまな病気が引き起こされることがわかっているため、肥満は万病のもとと言われています。

痛みの原因になる

腰痛や膝痛、足痛、五十肩などの「痛み」も、肥満と関係しています。肥満で体が重くなると、体を支える土台である骨や関節に負担がかかるため、炎症が起こりやがて痛みが生じます。こうした状態が長期に渡ると、痛いところをかばい動かさなくなり、またそこに脂肪がつきやすくなります。また、体を動かさないことで血流が悪くなり、筋肉がこわばって硬くなり、それが、痛みにつながることになり、負の循環になっていくのです。

アレルギーとも関係がある

アレルギーは痩せていても太っていても出ることがありますが、脂肪細胞が多いと、アレルギー物質を感知するセンサーが過剰に反応して、アレルギーが出やすくなる傾向があります。

生活習慣病を引き起こす

特に気をつける必要があるのは、生活習慣病です。高血圧、脂質異常症、糖尿病に代表される生活習慣病は、別々の病気でありながら、もとを正せば、病気になる原因が同じであることがわかってきました。その原因とは、内臓脂肪です。内臓脂肪がたまると血栓をつくりやすくしたり、インスリンが効かなくなってしまうなど、体にとって悪玉となってしまうホルモンが出るため、さまざまな病気になりやすいのです。よく知られているメタボリックシンドロームは内臓脂肪型の肥満で、診断基準は次の通りです。

●内臓脂肪が蓄積しており、ウエストの周囲(おへその高さの腹囲)が男性85cm、女性90cm以上であること
●高血圧、糖尿病、脂質代謝異常のうち2つ以上を併発している

両方にあてはまると、メタボリックシンドロームと診断されます。このことからもわかるように、肥満があると、さまざまな症状がドミノ倒しのように押し寄せてくる可能性があります。

【書誌情報】
『肥満がいやなら 肺を鍛えなさい』
著:加藤雅俊 (薬剤師、体内環境師、薬学予防医療家)

肺の主な役割は「呼吸」と「血液循環」。酸素を含んだ血液を体内に循環させているが、十分に機能しないと不調を招く。
本書では、肺を鍛える方法として「肺ストレッチ」を提案。肺と血液の関係を説明しながら、その方法を紹介する。

芝山ゴルフ倶楽部 視察プレーのご案内