筋肉の減少が怖い病気を引き起こす
歳をとって体つきがぽっちゃりしてくるのは、年齢を重ねるごとに筋肉の量が低下するため。事実、筋肉の量は 20 ~ 30 代をピークに減少し始め、40歳以降は10年ごとに8~ 10 %ずつ失われていく ことがわかっています。こうした加齢に伴う筋肉量の減少を「サルコペニア」といいます。
サルコペニアは痛みなどの自覚症状がないため軽視されがちですが、おそろしい生活習慣病の原因となり得ることを考えると決して放置していいものではありません。
サルコペニアが進行すると、筋肉や骨、関節などの運動器に障害が生じ、立ったり、歩いたりする動作が困難になる「ロコモティブシンドローム」につながります。最近の研究では、コレステロール値や血圧の上昇による心疾患や脳疾患、糖尿病などにも、関連していることが報告されています。
さらに厄介なことに、これまでサルコペニアは高齢者の問題として扱われてきましたが、現代では若者にもそのリスクが高まっていることが明らかになってきました。
高齢者も若者もサルコペニアを防ぐために必要なのは、やはり十分なたんぱく質。3度の食事それぞれで20g以上を摂取し、適度な運動も組み合わせて筋肉を維持することが一番の対策です。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 たんぱく質の話』
著:藤田聡
シリーズ累計発行部数130万部突破! ダイエット・健康で超大切な『たんぱく質』をテーマに、健康・実用ジャンルで制作する図解シリーズ最新作!昨今ダイエット業界でも注目を集める『たんぱく質』。せっかく痩せてもリバウンドしてしまう原因は、筋力の低下によるものが多く、その筋力を向上、維持するために欠かせないのがたんぱく質になります。「どんなものに入ってるの?」「リバウンドしないために1日に必要な量は?」「動物性と植物性の効果の違いはある?」など、たんぱく質の疑問を全て解決します。ダイエットのため、家族の健康のため、ぜひ読んで頂きたい一冊です。
公開日:2020.06.25