ビタミンCとたんぱく質を一緒に
「コラーゲン」は細胞同士をつなぐ接着剤の役割を果たすたんぱく質の一種。血管や筋肉、骨、皮膚など、体の組織の維持に欠かすことのできない成分です。
肌のみずみずしさを保つ働きもあることから、美容目的でコラーゲンを含む食品やサプリメントをとる人も増えています。
しかし、コラーゲンは体内でつくられる成分のため、ただ外からとるだけではあまり意味がありません。コラーゲンの生成を助ける栄養素を一緒にとるべきなのです。ポイントとなる栄養素は2つあります。
そのひとつがビタミンCです。ビタミンCは体内でつくり出せないため、野菜や果物といった食品から摂取するしかありません。
長期間にわたってビタミンCが摂取できないとコラーゲンの生成が進まず、全身から出血が起こる「壊血病」という病気にかかるおそれがあります。また、コラーゲン不足は骨を弱くし、骨粗しょう症にもつながります。
そして、もうひとつがたんぱく質。たんぱく質の役割は、コラーゲンの生まれ変わりを助けること。食事から十分なたんぱく質をとることで、古くなったコラーゲンが分解され、新しいコラーゲンの合成が促されるのです。
逆にコラーゲンにとって大敵なのが、糖質や脂質のとり過ぎです。これらの過剰摂取が、コラーゲンの正常な働きを妨げるためです。
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 栄養素の話』
著:牧野直子
シリーズ累計発行部数130万部突破の人気シリーズより、「栄養素」についてフォーカスした一冊。一口に栄養素といっても、その種類や働きは様々なものがあります。また、世間の栄養素に対する考え方として、何となく取らないといけないことは知っている、でもよくわからないし、自分も家族も気にしてないけど、病気になってないから別に栄養なんてどうでもいい、という人は多いと思います。しかし、年齢を追うごとに病院に行ってもよくわからない原因不明の不調などが出てきて、それが栄養不足や栄養過多から来ている、という事実は意外と知られていません。そして、薬では直せないものは栄養不足を解消する事で改善できる、という事が多々あります。そんな絶対に知っておくべき栄養の話を図解、イラストでわかりやすく紹介します。
公開日:2020.08.22