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宇都宮ブレックスを攻守でけん引、シーズンMVPのD.J・ニュービル選手〈Bリーグスター選手ガイド④〉【バスケ】

Bリーグスターガイド④ ニュービル

今シーズン、開幕9年目を迎えたBリーグ。今夏行われたパリ五輪での日本代表の奮闘ぶりも記憶に新しく、現在では強豪チームの試合でチケット争奪戦が行われるなど、絶大な人気を誇っている。そこで『ラブすぽ』では「今年からBリーグを見よう!」と考えている読者のために、「この選手は押さえておこう」という、Bリーグのスター選手を厳選してご紹介する!

ニュービル
宇都宮ブレックス
背番号:25

昨シーズン、B1東地区で51勝9敗、勝率.850という驚異的な数字をマークし、B1最高勝率に輝いた宇都宮ブレックス。チャンピオンシップではクォーターファイナルで千葉ジェッツに敗れたものの、シーズン通しての「安定感」は特筆モノだった。そんな宇都宮を攻守でけん引し、シーズンMVPに輝いたのが移籍1年目のD.J・ニュービルだ。

アメリカ出身、現在32歳のニュービルは身長193センチ、体重96キロのポイントガード兼シューティングガード。外国籍選手としては「小柄」な部類になるが、卓越したスキル、得点パターンの豊富さ、爆発力を併せ持つリーグ最強ガードだ。

フランスやトルコ、オーストラリアでのプレーを経て2020‐21シーズンからエヴェッサ大阪に加入。大阪でもエースとしてプレーし、コンスタントに1試合平均20得点前後をマーク。昨シーズンから宇都宮に移籍してきたが、そこでもチャンピオンシップ3試合を含めた全63試合に出場。スターターを外れたのはわずか1試合で、平均16.3得点、4.7アシスト、1.3スティールをマーク。

実は、移籍1年目のスタッツ自体は大阪時代からやや低下しているが、それは決してニュービルのパフォーマンスとイコールではない。チームメイトで昨シーズン、ニュービルとともにリーグベスト5に選出された比江島はこう語る。

「D.Jがいると、相手のベストディフェンダーが彼につく。マークマンが他の選手のヘルプにつきにくい部分もあって、快適にシュートを打てるんです」

比江島は昨シーズン、リーグトップの3ポイント成功率をマークしたが、その裏にはニュービルの存在もあったはずだ。

加えて、勝負どころの爆発力も特筆モノ。昨シーズンはシーズン終盤の2~3月に2カ月連続でリーグ月間MVPに輝くなど、「ここぞ」の場面で大きくスタッツを上げ、チームに貢献して見せた。

今シーズンの開幕戦でも、渡邊雄太の加入で注目を集めた千葉ジェッツとの一戦で、最大23点のビハインドを背負いながら神がかり的に3ポイントを決め続け(※この試合の3ポイント決定率は7本/13本で53.8%)、オバータイムまで持ち込んだ。惜しくも敗れはしたがニュービル自身は35得点9リバウンド8アシスト3スティール1ブロックと驚異的なスタッツをマーク。リーグMVPの実力を開幕戦でいかんなく発揮して見せた。

昨シーズン、MVP発表のアワードではリーグのベストディフェンダーに輝いた馬場雄大(長崎ヴェルカ)が「唯一、彼だけが『止められないな』と思う瞬間があった。ファンになると言うか、すごいなと思う瞬間があった。すさまじかったです」と大絶賛。

ライバルチームの選手が脱帽せざるを得ないほどの存在感をコートで示し続けるD.J・ニュービル。今シーズンも、支配的なプレーをBリーグの舞台で見せてくれるに違いない。

文・花田雪

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