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積乱雲の上部が離れた偽の巻雲「雷しらす」とは?【雲の図鑑】

Text:岩槻秀明

【濃密雲】分厚い布切れのような雲

厚く、濃密な巻雲です。太陽を隠すほど分厚くなることもあり、雲の底がしばしば灰色になります。ぼってりと分厚い布切れのような雰囲気で、輪郭はくっきりし、繊維状のほつれも見られます。

積乱雲の多毛雲や、かなとこ雲が切り離されてできる濃密雲もあります。積乱雲由来の濃密雲は、もとの積乱雲の形がそのまま残ることも多く、その場合は全体の輪郭が逆台形や平行四辺形に見えます。

積乱雲の上部が離れた偽巻雲(雷しらす)

積乱雲の上部が切り離され、分厚い巻雲となって流れてきました。古くは、このような積乱雲由来の巻雲を偽巻雲または「雷しらす」と呼んでいました。

出典:『雲の図鑑』著/岩槻秀明

【書誌情報】
『雲の図鑑』
岩槻秀明 著

季節ごとに見られる雲や、気象予報の役に立つ雲など、雲の外観から判別できる雲図鑑に加え光の作用によって見られるレアな雲や、雲ができる過程など科学的なメカニズムまで解説。ポケットに入れていつでも楽しめる雲図鑑なので自粛の際でも公園や河原で子供と遊ぶ時や、外に出られなくても楽しめる

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