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低気圧が近づいている時に出現しやすい「巻層雲」とは?【雲の図鑑】

Text:岩槻秀明

雲本体はとても地味だが、美しいハロをもたらす

空の広い範囲をべったりと覆う薄い雲で、なんとなくぼんやりと白くかすんだように見えます。雲の輪郭がはっきりせず、どこからどこまで雲なのか、その境界は不明瞭です。

太陽は雲を通してもまぶしく、地面にはっきり影ができます。とくに薄いと、雲に覆われていても空が青く見えます。

巻層雲が出ていたら空をこまめにチェック!

雲は氷晶でできているため、太陽や月のまわりにさまざまなハロが現れます。巻層雲は薄く均一に広がるため、そこにできるハロはとても明瞭です。さまざまな種類のハロが時間差で次々と現れ、ときにレアな種類のハロが出ることもあります。巻層雲が出ているときは、こまめに空を眺めるとよいでしょう。

ただし、巻層雲越しの太陽はとてもまぶしいものです。ハロの観察時は、太陽を手や物で隠すなどして、直視しないようにしてください。

ぼんやりとした雲だけど模様ができることも

巻層雲は全体的にぼんやりとしていて、メリハリのない雲です。しかしよく見ると、ときにすじ状の模様が混じったり、漣のような模様が出たりすることもあります。

出典:『雲の図鑑』著/岩槻秀明

【書誌情報】
『雲の図鑑』
岩槻秀明 著

季節ごとに見られる雲や、気象予報の役に立つ雲など、雲の外観から判別できる雲図鑑に加え光の作用によって見られるレアな雲や、雲ができる過程など科学的なメカニズムまで解説。ポケットに入れていつでも楽しめる雲図鑑なので自粛の際でも公園や河原で子供と遊ぶ時や、外に出られなくても楽しめる