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オオヤマツミだけでない!日本神話に登場するその他の山の神とは!?

Text:渋谷申博

さまざまな山・海の神が神話に登場する?

日本の神話では、スサノオやオオクニヌシといった英雄的な活躍をする神様が注目されがちですが、注意深く読むと、さまざまな役割をもった神様が登場していることがわかります。しかも、似たような性質をもつ神様が複数も出てくるので驚くことがあります。たとえば、オオヤマツミ(大山津見の神)という山の神が脇役として時折登場してきます。ニニギの妃となるコノハナノサクヤビメ(木の花之佐久夜毘売の命)の父として登場する場面が有名ですが、スサノオが八岐の大蛇より救うクシナダヒメ(櫛名田比売)の祖父でもあります。しかし、日本神話に登場する山の神はオオヤマツミだけではありません。オオヤマクイ(大山咋の神)は比叡山と京都の嵐山にある松尾大社に鎮座する山の神です。

また、イザナミの死の原因となった火の神カグツチをイザナキが斬った時にも、その死体からマサカヤマツミ(正鹿山津見の神)・オドヤマツミ(淤縢山津見の神)・オクヤマツミ(奥山津見の神)・クラヤマツミ(闇山津見の神)・シギヤマツミ(志芸山津見の神)・ハヤマツミ(羽山津見の神)・ハラヤマツミ(原山津見の神)・トヤマツミ(戸山津見の神)という8柱の山の神が誕生しています。海の神もワタツミ(綿津見の神)のほかに、主に航海を守護する役割を担った住吉の神*・宗像の神が有名です(38項で解説)。いずれも3柱で1つの神格をなしているところも共通しています。このように似た役割をもった神様が多数登場してくるのは、それぞれの氏族や地域で形成された神話が1つにまとめられて『古事記』『日本書紀』の神話になったことによると思われます。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 神道』
著:渋谷申博

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