NO.20 感動【かんどう】[英:Moved]
【意味】
ある物事に強く心を動かされること。
【類語】
感心 感激 感銘 感泣 感極まる 琴線に触れる 胸を打つ胸が熱くなるなど
体(フィジカル)の反応
- 目がキラキラと輝く
- 涙を流す
- 声が震えたり、かすれたりする
- 言葉が何も出なくなる
- 胸に手を当てる
- 唇を噛みしめる
- 鳥肌が立つ
- 頬が赤く染まる
- 手と手をハイタッチする
- 足に力が入らなくなりその場に倒れこむ
- まわりの人とハグをする
- ゆっくりと目をつぶり、喜びを噛みしめる
- 人に感謝の言葉を伝える
- 全身がわななく
- 手足の感覚がなくなる
- 鼻がツンとするような痛みや熱さを感じる
- 目の奥が熱くなる
心(メンタル)の反応
- 胸がいっぱいになる
- 胸に何かがつっかえるような感覚
- 全身の力が抜ける感覚
- 一瞬気が遠くなる
- 精神が興奮状態になり眠れない
- さまざまな感情が一気に溢れ出す
- まわりの雑音が気にならなくなる
- 複雑な想いが一緒くたに押し寄せる
- 自己肯定感に満たされる
- 現実から意識が乖離する
「感動」は物語創作に関わる人に馴染み深い、永遠のテーマ
感という字は、物事に対して生ずる心の動きという意味を持ちます。感心、感激、感銘、感泣のように、感がつく熟語は多くあります。なかでも「感動」は物語創作に関わる人に馴染み深い、永遠のテーマとなる語彙ではないでしょうか。
多くの物語は、読者の方々になにがしかの「感動」を与えるために書かれるからです。さらに物語中にも主人公をはじめとする登場人物たちのさまざまな「感動」が詰まっています。
しかし、永遠のテーマだけに使い方には注意が必要です。
「感動」がもたらす心身の反応は多種多様。それゆえ文中にて『Aはとても感動した』というふうに「感動」という語彙をそのままを使わないよう心がけてください。
どのように「感動」したか、そのレベルや具体的な肉体の変化、相手への態度など、「感動」という語彙を使わずしていかに「感動」を伝えるかが、読者に「感動」を与える、最大の秘訣となるのです。
「感動」は「感動」という語彙を使わずして伝える
【出典】『プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑』著:秀島迅
【書誌情報】
『プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑』
著:秀島迅
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プロの小説家が秘密にしたがる『語彙』のテクニック満載!
小説家、ラノベ作家、漫画家、シナリオライター、脚本家、SNS投稿などでも使える、“頭の中のイメージを適切に描写する言葉選び”ができるようになる一冊が誕生!
小説投稿サイトやSNSの普及により、簡単に自分の作品を投稿できるようになりました。
そんな中、クリエイターが抱える悩みのひとつに『語彙力』や『言葉選び』があります。
プロの小説家や人気があるクリエイターの文章には、適切かつ豊富な語彙を使った、わかりやすく魅力的な描写があり、
それがあることで美しい世界観や、登場人物の細やかな感情などを思い通りに表現することができます。
逆に語彙が乏しい文章では同じような表現が多くなったり、服装、景色、感情など、説明が難しいものをうまく表現できなかったりと、せっかく面白いストーリーやキャラクターを作っても、魅力的に表現することができません。
そんな今よりもさらにクオリティの高い文章を書きたいクリエイターに向けて、本書では現役のプロの小説家による『語彙』とそれを使った表現方法を紹介します。
『感情』『身体的特徴』『声』『感触』『情景』『色』など、作品に必要な表現のカテゴリー別に語彙のバリエーションと使い方を解説!
『悲しみ』という表現であれば「嗚咽をもらす」「うなだれる」など、主な身体的な反応の語彙を16種類に加えて、「塞ぎ込む」「途方に暮れる」など、メンタルの描写に関する語彙も16種類紹介。辞書として使えるだけでなく、その感情などを文章で書く上で意識すべき大切なことまでしっかり解説します。
さらに、ラストには頭の中のイメージを文章で表現するため、プロの小説家による『語彙力検定』も掲載。イラストや状況を文章で表現する、という練習をすることで、語彙力と表現力が一気に上がります。
読むだけで語彙が増え、幅広い表現が可能になるクリエイター必携の一冊です。
公開日:2025.01.23