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葬儀事務の引き継ぎやあいさつ回りの内容とは?【増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック】

Text:奥田 周年

葬儀事務は当日中に引き継ぐ

火葬後の精進落としが済んだら、すみやかに世話役(受付係や会計係など)から事務を引き継ぎます。

香典と香典帳、芳名帳(会葬者名簿)と参列者の名刺、供物帳、弔辞と弔電、出納帳と領収証や請求書などを受け取り、立て替え金があればその日のうちに精算を。

とくに香典帳や出納帳といったお金に関係するものは、後でトラブルにならないよう、その場でしっかり確認しておくことが大事です。

支払いとあいさつ回り

宗教者への謝礼は、葬儀の翌日か翌々日に先方に出向いて渡すのが正式ですが、最近は通夜が終了した後に僧侶の控え室でお礼を述べて謝礼を渡す場合がほとんどです。

葬儀社へは葬儀後に請求書が届いてから、振り込みまたは現金で支払います(⇒P88)。

あいさつ回りは初七日までに。喪主または遺族代表者が宗教者、世話役、お世話になった人のところに出向いてお礼を述べます。服装は、準礼装か地味な平服にしましょう。

引き継ぎ後の事務処理

香典・香典帳

香典帳の合計金額と現金を照合します。香典帳は、礼状や香典返しの品物を送るときや、先方に不幸があったときに必要となるので、大切に保管を。

香典の空き袋は香典返し(⇒P90)が済むまでは保管しておくのが安心です。

会葬できず、香典だけ送ってくれた人には、香典返しとお礼状を。

供物帳

住所、氏名、品物を確認します。供物や供花は香典に相当するもの。

いただいた人には忌明け後に香典返しを送り、会葬できずに供物や供花だけを送ってくれた人にはお礼状も出します。会社や団体からの供物・香典にはお返しは不要です。

芳名帳・名刺

芳名帳は実際に葬儀に参列してくれた人の名前や住所を記したものなので、名刺と一緒に大切に保管します。氏名や全体の人数を確認する際に必要になります。大切に保管しましょう。

弔辞・弔電

弔辞の原稿や弔電は誰からのものかわかるようにして保管します。弔辞をお願いした人には可能であれば直接あいさつに伺うとていねいです。無理な場合は香典返しと一緒にお礼状を送りましょう。弔電を送ってくれた人にはお礼状を送ります。弔電を送ってくれた人への返礼品は不要です。

諸経費の精算

世話役やお手伝いの人などに、雑費やタクシー代、飲食代などを立て替えてもらうこともあります。忙しくて忘れていたり、少額だと言い出しにくかったりするので、こちらから確認してきちんと精算しましょう。

また、仕出し屋や寿司屋、酒店などから請求書が届いたら、内容をチェックして早めに支払います。領収証
がないものは、日付、金額、支払先を出納帳に記載を。

葬儀社への支払い・宗教者への謝礼

葬儀社、宗教者への支払いは、まとまった額のお金なので、前もって用意しておきたいものです。故人名義の口座は金融機関が死亡の事実を知った時点で、凍結されるので注意しましょう(⇒ P116)。

葬儀社への支払い

葬儀社から請求書が届いたら、見積書および明細書を照らし合わせながら内容にまちがいがないかチェックをします。不明点があれば支払い前に問い合わせをします。支払いに期限が設けられている場合もあるので、すみやかに処理しましょう。

宗教者への謝礼

通夜の終了後に渡すことがほとんどです。相続財産から控除できるので、領収証を受け取っておきましょう。おつき合いが深い菩提寺などで、後日あいさつ回りの際に持参する場合は、その旨を事前に伝えておきましょう。※謝礼の包み方(⇒P41)

関係者へのあいさつ回り

宗教者

近年はお葬式の当日に謝礼を渡すため、お葬式後のあいさつ回りは割愛されることが多くなりました。ただしおつき合いの深い菩提寺の場合は、あいさつに伺ったほうがよいでしょう。

世話役

世話役代表や世話役へのお礼は、精進落としをふるまうことで済んでいますが、改めてお礼をすることも増えてきました。

世話役には5千〜1万円、世話役代表には1万〜2万円が目安です。現金は白無地封筒に包み、表書きは「御礼」とします。

目上の人の場合は、現金ではなく品物を用意しましょう。葬儀当日に「御車代」としてお礼に代える場合もあります。

勤務先

故人が会社に勤めていた場合は、勤務先に事務手続きをかねてあいさつに行きます。事前に電話を入れ、手続きに必要な書類、持ち物を確認して、先方の都合のよい日に出向きます。

上司やお世話になった方にていねいにお礼を述べ、私物を引き取ります。菓子折りを持参するとよいでしょう。

ご近所

自宅でお葬式を行った場合は、ご近所になるべく早めに出向いて、お世話になったお礼やお詫びの気持ちを伝えます。

お手伝いを頼んだ人には、お礼として2千〜3千円分の品物(菓子折り、タオル、ビール券など)を渡すとよいでしょう。

【出典】『増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック』著:奥田 周年

【書籍情報】

『増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック』

著:奥田 周年

身内が亡くなった場合、悲しむ間もなく遺族として葬儀や相続などさまざまな手続きをこなさなければなりません。本書『増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック』は、危篤の対応から相続する場合に心得ておきたい知識まで、事例や図解を交えながらわかりやすく解説しています。将来に向けて事前に準備をしておきたい方だけでなく、すでに相続が発生していて不安を抱えている方も、流れをイメージしながら必要な手続きについて知ることができる1冊です。

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