あそび15 :一緒にターン
こんな子におすすめ!
- 落ち着きがない
あそびかた
- 2人で両手をつないで向き合う「1・2・3」
- 手をつないだまま、背中合わせになる
大人と子ども、もしくは子どもどうしが 2 人1組で両手をつないで向き合います。
息を合わせて手を左右にゆすりながら、「1・2・3」とかけ声をかけます。
「3」のかけ声とともに手を振りあげながら、肩を回して背中合わせに体を移動させましょう。肩関節や手首などをスムーズに動かす必要があります。
効果とねらい
- 姿勢の保持や、体の動きのぎこちなさの改善につながる
- 体の軸を感じながら、バランス感覚を養う
- 相手に合わせて遊ぶ楽しさを体験する
注意点
- 回転する方向がわかりにくい子は大人が腕を使って誘導する
- 子どもと大人でやるときは、大人はひざ立ちになる
あそぶときのアドバイス
かけ声に合わせて手を動かすことと、「3」でタイミングを合わせてクルンと後ろ向きになる動作により、子どもは回転の刺激が感じられます。
「一緒にターン」は大人と子ども、もしくは子どもどうし、いつでもどこでも楽しむことができます。手をつないでいることにより、大人が体の動きを誘導することもできます。むずかしい場合は、片手を離した状態で後ろ向きを誘導して、関節を使って回転することを楽しめれば OK。上半身と下半身の関節をスムーズに動かす体験ができます。背中合わせからもとに戻るときは、視線を子どもにしっかり合わせて笑顔でほめるようにしましょう。子どもは達成感を得られます。
遊びをアレンジ
くるっとターン
「1・2・3」と回るときに、「3」のかけ声を長めにして、背中合わせから正面に向き合うところまで 1 回転で回り切ります。
くるくるターン
回るときに「3」のかけ声をさらに長めにして、2回転・3回転と楽しみます。事前に子どもと何回転するか決めておくとよいでしょう。
ここからやってみよう!
好きな先生とくるくる回るのが子どもたちは大好きです。かけ声を長く伸ばすのも、とっても楽しいアクションなので、しっかり声を出しながら回りましょう。息が続く限り回り続けるなんてルールも、ワクワクしますね。目が回る可能性に注意して、広いところで遊びましょう。
【出典】『発達が気になる子の感覚統合遊び』著:藤原里美
【書誌情報】
『発達が気になる子の感覚統合遊び』
著:藤原里美
子どもの困った行動には意味があり、感覚統合の視点から理解すると、これらは感覚情報の処理がうまくいかない結果であることがわかります。感覚統合は「発達凸凹」の子どもたちの支援に重要で、「遊び」を通じて子どもの能力を引き出す方法が強調されています。「発達が気になる子の感覚統合遊び」では、理論編と実践的な遊び編で構成されており、100以上の遊びを紹介しています。遊びを通じて子どもの情動を安定させ、成長を促すことを目的としており、子どもの理解と支援を促し、幸せな未来を共に築くために読んでおきたいおすすめの一冊です。
公開日:2024.08.29