トランス脂肪酸は「不自然な油脂」
不飽和脂肪酸の一種で「トランス脂肪酸」というものをご存知でしょうか? 食の安全性に関心のある方なら、一度くらいはこの名を見聞きしたことがあるかと思いますが、今この「トランス脂肪酸」の危険性が注目されています。
そもそも不飽和脂肪酸には「シス型」と「トランス型」の二種類があり、前者は天然の油、後者は何らかの加工が加えられた人工油脂に多いといわれています。
この「何らかの加工」というのが問題で、多くの場合、常温では液体の植物油脂を化学処理によって固体化、さらに酸化しにくい(消費期限が長い)性質に変化させることを指します。その過程で多量のトランス脂肪酸が発生するわけです。
こうして人工的に作られたトランス脂肪酸をたっぷり含む油脂の代表格がマーガリンやショートニング(製菓・調理用油脂)です。
パンやケーキ、クッキーなどの焼き菓子、油で揚げたスナック菓子などを作る際には欠かせないものなので、普段から食事に気を遣っている人でも無自覚のうちに食べてしまっている可能性があります。
摂取したトランス脂肪酸は主に心臓に蓄積され、心臓病や糖尿病などのリスクを高めるといわれています。すでに米国では食品への使用が全面禁止となっており、日本でもその危険性を注視しておくべきです。
不飽和脂肪酸には「シス(cis)型」、「トランス(trans)型」の2種類がある
不飽和脂肪酸 シス(cis)型
「シス(cis)」とは同じ側、こちら側という意味。 脂肪酸の場合は、 水素原子(H)炭素 (C) の二重結合をはさんで、同じ側についている状態を 「シス型」と呼ぶ。 天然の不飽和脂肪酸の多くはこの「シス型」である。
不飽和脂肪酸 トランス(trans)型
「トランス(trans)」 は向こう側、横切ってという意味。脂肪酸の構造が炭素(C)の二重結合に対し、水素(H)がそれぞれ反対側についている状態を「トランス型」という。植物油や魚油を加工して作られた油脂の多くはこのタイプに該当する。
加工された油脂にはトランス脂肪酸がいっぱい!
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気になる中身を少しだけご紹介!油料理を食べると「胃もたれ」するのはなぜ?
胃もたれの原因は油だけじゃない!?
10代、20代の頃はいくら脂っこいものを食べても全然平気だったのに、30代を過ぎたあたりから食後のひどい胃もたれや胸焼けで悩まされるように・・・・・・。これではせっかくの楽しい食事も思い出も台無しですよね。なかには油の摂取量に気を付けているにも関わらず、頻繁に胃もたれを起こしてしまう人もいるようです。この原因は何なのでしょうか?胃もたれや胸焼けの原因はズバリ「消化不良」です。本来、食事で食べすぎたものは胃で溶かされ、小腸に送られて消化、吸収されますが、これがうまく機能せず、食べ物が胃に留まり続けると胃もたれが起きるのです。
では、これを避けるにはどうするか。まずは食べ過ぎ、飲み過ぎに注意することです。どんな食事でも満腹になるまで食べたら、胃腸の処理が追いつかなくなるのは当たり前。とくにビュッフェ形式の食事や酒の席ではついつい胃袋の限界まで食べてしまいがちなので、いつもよりゆっくり食べることを意識して、「だいぶお腹が膨れてきたな」と感じたら、そこで箸を置くようにしましょう。この他、加齢や妊娠、ストレスなども消化機能低下の原因といわれています。食事の際に一緒のタンパク質を摂る、なるべく脂質量を減らすなど、胃腸が働きやすい環境を作ることでも胃もたれの予防、軽減が可能です。
★油と脂は何が違うの?
★油をまったく摂らない食生活を続けるとどうなるのか
★揚げ油の使い回しはからだに毒だった!?
★肉の脂身にはメリットがない?
などなど気になるタイトルが目白押し!
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監修:守口徹
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守口 徹
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公開日:2023.07.21