しっかり話を聞いてくれる人がいれば安心
人は誰かに話を聞いてもらうことで頭の中が整理でき、感じているストレスをかなり軽減できます。しかし、パートナーのいない人は、悩みや心配ごとを話せる人が身近にいないので、どうしてもメンタルが落ち込みがちです。身内や友人といった関係にこだわらず、立場を超えて自分と向き合ってくれる存在を見つけたいものです。
ただし、話し相手は誰でもいい、というわけではありません。じっくりと話を聞いてくれ、話し手の立場に立って考え、そして共感してくれる人が理想的です。身の回りにそんな聞き上手な人がいれば、疲れた心も癒やされ、精神も安定し、ストレスの重圧からも解放されるでしょう。
これは立場が変わって、人から相談を持ち掛けられたときも同じです。こちらにできることは話を聞くこと。ひたすら聞き役にまわりましょう。何より相手の話をしっかりと聞き、共感してあげることが重要です。
その際「大変だったね」「つらかったね」という労いの言葉をかけてあげると、相手の気持ちが軽くなります。共感の気持ちを表すこの2つの言葉は、私たち心療内科医もよく使う黄金フレーズなので、ぜひ覚えておいてください。なお、話を聞いて「あなたも良くない」など、話し手を責めるような言葉をかけることは厳禁。相手を追い詰め、さらなるストレスを与えてしまいます。ご注意を。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 ストレスの話』
【書誌情報】
『図解 ストレスの話』
監修:ゆうきゆう
「ストレス社会」といわれている現在、科学や技術の発達で快適になっていく日々の生活とはうらはらに、ストレスからくる心身の不調に多くの人が悩まされています。ストレスの原因は仕事や学校、家庭、SNSなど人によってさまざま。特に最近では、新型コロナウイルスの影響でこれまでの生活様式が大きく変化し、何かと行動も制限されました。それにより、たまったストレスをうまく発散できずに常にイライラしたり、不安感がいつまでたってもぬぐえずあまり眠れなくなったり…また、ストレスは自律神経を乱す原因になるため、放置すると免疫力も下がり、体の不調を招くことになります。本書では、そんな諸悪の根源であるストレスの解消法を医師が解説。そもそも自律神経が乱れるまでストレスをため込まない男女別の考え方と、たまってしまったらすぐに自宅で解消できる方法を、メンタルマネジメントや栄養、運動など実用的な内容で紹介しています。
公開日:2022.08.06