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遭遇したらラッキー?!雲のすじが重なって見える「二重雲」丸いこぶの「乳房雲」とは?

Text:岩槻秀明

【二重雲】雲のすじが重なって見える

空は一枚の絵のように見えてしまうため、つい忘れがちですが、きちんと「高さ」もある三次元の空間です。見かけは同じところにある雲も、じつは浮かんでいる高さが数百メートル単位でずれていることが珍しくありません。

これら高さの異なる雲が、はっきり重なって見える状態を二重雲といいます。巻雲の場合、すじが交差するように重なったものが探しやすいかもしれません。

【乳房雲】すじからこ・ぶ・が垂れ下がる

雲の底に丸いこぶがいくつもぶら下がった状態を乳房雲といいます。上空に冷たい空気が流れ込んできているときに見られます。

乳房雲のこぶはさまざまな雲形にできるものですが、巻雲のそれは、白くて小さいため、よく見ないと気づかないかもしれません。雲のすじの一部に発疹ができたようにぶつぶつとしたり、縁がフリルのように波打ったりします。

白く輝く濃密な巻雲に乳房雲ができました。雲のこぶに陰影がなく、本体の巻雲と同様に輝いて見えます。また、こぶとこぶの間は青空になっています。

出典:『雲の図鑑』著/岩槻秀明

【書誌情報】
『雲の図鑑』
岩槻秀明 著

季節ごとに見られる雲や、気象予報の役に立つ雲など、雲の外観から判別できる雲図鑑に加え光の作用によって見られるレアな雲や、雲ができる過程など科学的なメカニズムまで解説。ポケットに入れていつでも楽しめる雲図鑑なので自粛の際でも公園や河原で子供と遊ぶ時や、外に出られなくても楽しめる

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