乾燥した「空気の泡」が、雲の下側をかき乱す
空に浮かぶ雲の下側がふわふわとかき乱され、まるでくらげのような姿をした「くらげ雲」。おもに巻積雲や高積雲に見られるもので、形の変化がとても速く、あっという間に姿を変えてしまいます。
空気は暖められると軽くなり、泡のようにぷかぷかと空高く浮かび上がっていきます。この泡が雲の中に入りこみ、下側の部分をかき乱したのがこの「くらげ雲」です。
くらげ雲の名前は、1950年代に『天気』(日本気象学会学会誌)にて、尾瀬で撮影された雲に対して提唱されたのが最初です。山雲のひとつとされますが、条件が揃えば、平地でも見られます。
出典:『雲の図鑑』著/岩槻秀明
【書誌情報】
『雲の図鑑』
岩槻秀明 著
季節ごとに見られる雲や、気象予報の役に立つ雲など、雲の外観から判別できる雲図鑑に加え光の作用によって見られるレアな雲や、雲ができる過程など科学的なメカニズムまで解説。ポケットに入れていつでも楽しめる雲図鑑なので自粛の際でも公園や河原で子供と遊ぶ時や、外に出られなくても楽しめる
公開日:2021.12.27