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韓国のサムスンは何故あれだけ成長したの?【地政学の話】

Text:荒巻豊志

惜しみない投資力でインテルを超える

世界のテレビ市場で13年連続1位の韓国のサムスン電子。サムスン電子とLG電子といった韓国企業のテレビ市場が好調なのは、大型・高価格テレビの市場戦略に成功したからだといえます。

1980年~1990年前半といえば、ソニー、シャープ、パナソニックを代表する日本企業がトップシェアを占めていました。

しかし90年代半ばになると、サムスン電子が台頭してきます。理由は、テレビにも搭載されている半導体部門の成功でした。

半導体業界は、長年アメリカ勢が牛耳り、日本では東芝などが好調でした。しかし2017年にはインテルを超え、サムスン電子が売上高で1位になりました。

高価格帯で勝負する強気の姿勢

日本経済がバブル崩壊で低迷していたころにも、サムスン電子は強気の姿勢で半導体に投資をしてきました。

半導体以外の部門でも同様に惜しみない経営資金を投入したことで、飛躍的にシェアを伸ばしてきたのです。

グローバルな半導体業界ではウォン安も輸出にプラスとなり、さらに日本の半導体の衰退も重なって、韓国が世界ナンバー1になりました。

テレビ市場でもサムスン電子は、75インチ以上の超大型テレビ市場で世界の54.4%を占めています。こちらも世界第一位。

半導体で見せた強気の姿勢を崩すことはなく、55~98インチまである8Kテレビの販売を計画。ますます勢いをつけています。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 地政学の話』
著:荒巻 豊志

シリーズ累計発行部数150万部突破の人気シリーズより、「地政学」について分かりやすく解説した一冊。「地政学」とは、地理的な条件が国家の政治、経済、軍事に与える影響を研究する学問。歴史的背景も関わり、国内・世界中で起こっている諸問題解決の糸口となる、まさに現代に最も必要な知識である。ニュースではよくわからない国際情勢と世界で起こっている現状が見えてくる!

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