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「人口ボーナス」と「人口オーナス」とはなに?【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】

Text:神樹兵輔

6:「人口ボーナス」と「人口オーナス」とはなに?

経済発展には「人口が多い」という要素が欠かせませんが、本当に経済発展に直結するのは所得を生み出す「生産年齢人口(15歳~64歳)」の動向のほうです。

この「生産年齢人口」以外の扶養対象となる働き手でない年少者(0歳~14歳)や高齢者(65歳以上)の人口は「従属人口」と呼ばれます。

「従属人口」が少なく、「生産年齢人口」が最も多い時期を「人口ボーナス期」と言います。

日本では、戦後のベビーブームで生まれた団塊世代が社会に進出し、に増え始めた1970年代から90年あたりが「人口ボーナス期」に相当すると言われます。

この時期は、65歳以上高齢者の人口規模も小さく、少産少死時代を迎えて年少者も少なくなり、扶養負担が軽かったという恩恵があったのです。

一時は、全人口の70%前後まで「生産年齢人口」が膨らみ、「ボーナス」とは報償金や特別配当のことで、文字通り、人口構造による経済発展を意味します。

ところで「従属人口指数」というのがあります。これは「生産年齢人口」に占める「従属人口」の割合を示しますが、ナス期と言われる1970年~90年あたりが最も小さくなっていますが、の減少とともに、急激に数値が上昇し、80を軽く超える値になってきています。従属人口1人を支えるのに生産年齢人口が1・25人しかいないからです。働き手よりも扶養される人のほうがだんだん増えてきている状況で、これを「人口オーナス」と言い、「オーナス」とは負担や重荷の意味で、いよいよ社会保険体制の危機なのです。

「人口ボーナス」と「人口オーナス」とはなに?【眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話】

従属人口(0歳~14歳)

生産年齢人口(15歳~64歳)

従属人口(65歳以上)

⇒生産年齢人口が最も多い時期を人口ボーナス期と言います

日本では1970年代から1990年あたりが「人口ボーナス期」にあたると言われています

【従属人口指数】

生産年齢人口が従属人口をどれだけ扶養しているかを示した指数

従属人口( 0歳~14歳&65歳以上)÷生産年齢人口(15歳~64歳)×100

1970~1990年代をピークに従属人口指数は増え続け働き手より扶養される人が増えています。これを人口オーナスと言います!

【経済とお金の豆知識】

民の平均年齢が高い国の世界ランキングでは1 位モナコ(55・4 歳)、2 位日本(48・6 歳)、3 位ドイツ(47・8 歳)の順です。これから人口ボーナスが得られると言われるインドは何と28歳です。

【出典】『眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話』著:神樹兵輔

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話』
著:神樹兵輔

経済社会は「価値の尺度」と「交換」に基づき、私たちの日常生活に大きな影響を与えています。歴史的に見れば、江戸時代の日本では貨幣経済が発展し、物々交換から現金取引への移行が進み、一方でアメリカは金融政策や税制改革を通じて市場の豊かさを維持しました。近年では目的に基づいた合理的な行動が新たな価値を生み出す一方で、非合理的な選択も経済に影響を及ぼしています。「眠れなくなるほど面白い図解プレミアム経済の話」では、こうした経済社会のカラクリを解き明かし、市場の豊かさや人々の価値観がどのように形成され、どのように経済活動に影響を与えるのかを探り、この知識を通じて読者が豊かで充実した生活を送る方法を見つける手助けを目指します。

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