あそび12:タオルそり
こんな子におすすめ!
- お座りから自分で動けない
あそびかた
- 足を前に出した姿勢で座る
- 子どもに声かけをしてゆっくりバスタオルを動かす「出発するよ!」
動くバスタオルの上に座って、前庭覚の変化を感じながらバランスをとる遊びです。床にバスタオルを広げて、その上に子どもが足を前に出して座ります。バスタオルを大人が前、横、後などにゆっくり引っ張りましょう。「バスが出発します!」「曲がるよ!」「到着!」などと声をかけながら動かしていきます。
効果とねらい
- バランスを保持するためにふんばることで、座るための体感が育つ
- おしりを使って座ることを覚える
- 転びそうになったときに手が出るようにする
注意点
- 子どもが反応できるとうに、タオルはゆっくり動かす
- いきなり動かさず、必ず声をかけてから行なう
あそぶときのアドバイス
子どもの体がよろけたときに、手が出るか確認してみましょう。体の動きに合わせて転ばないように手を広げたり、バランスをとろうとしたりする姿が見られるとよいでしょう。
バスタオルの動きに応じてバランスをとる様子がみられると、座る力が育っている目安になります。
遊びをアレンジ
箱型そり
座る姿勢が崩れやすい子の場合は、そりをバスタオルから段ボールに変えてみましょう。箱型のダンボールの中ではダンボールが姿勢の保持を助けてくれるので、子どもも安心して楽しめます。
箱型そりは子どもに引っ張ってもらうのもよいですね。力加減がむずかしい場合は、大人と一緒に引っ張りましょう。また、箱型そりを押して動かす遊びを取り入れてもよいでしょう。固有感覚がしっかり入ります。
ここからやってみよう!
姿勢を変えるのがむずかしい子どもにおすすめの遊びです。大人が目の前で声をかけながら動かしてくれると、子どもは安心します。バスタオルの動きに合わせて、揺れを楽しみ、姿勢の変化を体験できます。子どもの不安を解消しつつ、まずは心地よい感覚を入れることを心がけて動かしましょう。
【出典】『発達が気になる子の感覚統合遊び』著:藤原里美
【書誌情報】
『発達が気になる子の感覚統合遊び』
著:藤原里美
子どもの困った行動には意味があり、感覚統合の視点から理解すると、これらは感覚情報の処理がうまくいかない結果であることがわかります。感覚統合は「発達凸凹」の子どもたちの支援に重要で、「遊び」を通じて子どもの能力を引き出す方法が強調されています。「発達が気になる子の感覚統合遊び」では、理論編と実践的な遊び編で構成されており、100以上の遊びを紹介しています。遊びを通じて子どもの情動を安定させ、成長を促すことを目的としており、子どもの理解と支援を促し、幸せな未来を共に築くために読んでおきたいおすすめの一冊です。
公開日:2024.08.26