決勝2ランで阪神2軍を11連勝に導いたマルテ
8月24日に行われたウエスタン・リーグのオリックスバファローズ戦に、オリンピックブレイクの間に、リフレッシュで一時帰国し、再来日後は2軍調整が続くジェフリー・マルテが「3番・DH」で先発出場し、3打数1安打2打点1HRと、5試合連続安打となる決勝2ランホームランを放ち、阪神タイガース2軍を引き分けを挟んで11連勝に導いた。
江越大賀の同点タイムリーヒットで、同点となって迎えた3回2アウト2塁のチャンスの場面で打席に立ったマルテは、オリックスバファローズ先発の本田仁海の4球目128キロのチェンジアップを捉え、レフトへ決勝2ランホームランを放った。
レフトへ決勝2ランホームランとなる豪快な一発を放り込み、阪神タイガース2軍を引き分け挟んで11連勝に導いたマルテは、ベンチ前で控えめにお決まりの「ラパンパラ」を披露した。
オリンピックブレイクの間に、リフレッシュで一時帰国したマルテは再来日後、2軍戦5試合で13打数6安打、4打点、2HR、打率.462と打撃絶好調を維持しており、いつでも1軍昇格できる状態を保っている。
しかし、1軍ではマルテの代役としてスタメン起用が続くロハスが、頼りなかった前半戦とは打って変わって、後半戦は10試合で、36打数12安打、3本塁打、5打点、打率.333と躍動し、22日の中日ドラゴンズ戦では広いバンテリンドームの右中間席に放り込むなど、課題となっていた右打席でも結果を出し、井上ヘッドコーチもスタメン起用継続を明言しており、外国人枠の関係もあり、マルテは「2軍待機」が続く。
外国人8人体制でスタートした今シーズンの阪神タイガースは、シーズン前半戦では守護神・スアレスに加え、投手では2年目のガンケルが先発で6勝と先発ローテーションに定着し、野手では昨シーズンから主軸を打つサンズに加え、3年目のマルテが3番に定着し、この4人を中心とした起用が続くと思われたが、ここにきてコロナ禍の影響で遅れて来日し、現在は中継ぎのアルカンタラ、昨 シーズン韓国リーグ二冠のロハスも、実力を発揮し始め、阪神タイガースの1軍外国人枠は狭き門となっている。
この状況に矢野監督は嬉しい悩みと1軍外国人枠の競争激化を歓迎し、一番戦力を最大化できる起用法を模索している。
ロハスが打撃好調の中、マルテも2軍でしっかりと結果を残し、いつ昇格してもいい状態となっている中、矢野監督がどのタイミングでマルテを昇格させ、阪神タイガース打線に組み込むのか注目だ。
公開日:2021.08.25