2018年ドラフト1位で千葉ロッテマリーンズに入団した藤原恭大。入団5年目を迎える今季は、首脳陣からもファンからも「レギュラー獲得」を期待されていることは間違いない。開幕を目前に控え、チームの将来を担う男に、2023年への意気込みを聞いた。
5年間で一番充実したキャンプ
――2023年のシーズン開幕も目前に迫ってきました。自主トレ、キャンプ、オープン戦と続いてきた中で、現時点での状態はいかがでしょう。
藤原 キャンプはプロ入りからの5年間の中でも一番充実した、自分でも納得できるものになったと思っています。オープン戦に入ってからはなかなか状態が上がってきていないのが正直なところですけど「一日一本(は安打を打つ)」を意識してやっています。
――5年間でもっとも充実したキャンプということですが、具体的にはどういう部分が?
藤原 全体練習が短く、自分に任される時間が多かったのでバッティングを含めて「自分がやりたいこと」に今まで以上に取り組めたと思います。
――自主トレも吉田正尚選手(レッドソックス)と一緒にやられたんですよね。なにか「学び」はありましたか?
藤原 バッティングフォームについてやトレーニングの方法、重要性なんかも再認識できました。キャンプ以降はオフにやってきたことを取り入れながら調整を進めているので、シーズンに向けての手ごたえは感じています。
――今はちょうど、疲れもたまってくる時期ですよね。
藤原 もちろん疲れはあります。ただ、先ほどお話しした「自分に任されている時間」が多いので、しっかりオフをとったり、トレーニングしたり、上手く調節できています。
――プロ入り5年目を迎える今季。そういう「任される時間」を有効に使えるようにもなった?
藤原 何をしたらいいのか、何をすべきなのかが新人のころと比べたらわかってきたので、自分で考えてやれるようになったと思います。
――プロに入って自分が一番成長したと思える部分は?
藤原 トレーニングや体の使い方についての知識ですね。そこは確実に増えたかなと。
まずは開幕スタメン
期待を力にレギュラー奪取
――開幕に向けての話も聞かせてください。マリーンズの外野陣は非常にレベルが高く、レギュラー候補も多い。「レギュラー」についてはどういう意識でいますか?
藤原 本当に厳しい争いだと思っています。その中で自分がやれることをしっかりやって、開幕一軍、開幕スタメンを目標にしています。
――首脳陣はもちろん、ファンからも大きな期待を寄せられている藤原選手ですが、そういう周囲からの「期待の高さ」は感じますか?
藤原 感じますね。僕のユニフォームやタオルを身につけているファンの方の姿もよく目に入りますし、本当にありがたいなと。そのぶん、頑張らなきゃいけないなとも思います。
――そういう期待は力に変えられるタイプですか?
藤原 はい、あまりプレッシャーや気負いは感じないタイプです(笑)。もちろん、「活躍しなきゃ」という思いも強いです。
――オープン戦期間中にはサポートメンバーとして侍ジャパンにも合流しました。あの経験はどう生きますか?
藤原 日本のトッププレイヤーとやれた経験は財産になると思います。間近で見て「すごいな」「勉強になるな」と感じましたし、それをこれから生かしていかないといけないですね。
――侍ジャパンのメンバーとは何か話をされましたか?
藤原 山川さん(穂高/西武)にはバッティングを教えてもらう機会がありました。
――将来的には自分も「WBCに出たい」という思うは強くなった?
藤原 もちろん、こんなすごい選手たちと一緒にプレーしたい、選ばれてみたいという思いはあります。ただ、まだ自分のチームでレギュラーも獲れていないので、まずは一軍でしっかりと結果を残すことだけを考えたいです。
――今季、一軍で結果を残すため、レギュラーを獲るために何が必要だと思いますか?
藤原 まずは調子の波をなくすことを意識しています。短期間だけならある程度打てることもあるので、それを1年間通して継続できるようになりたいです。体重も減りやすいタイプなので食事も含めた意識も必要ですし、シーズンの中で微調整をすることも大事になってくると思います。
――最後に、2023年の目標を聞かせてください。
藤原 まずは開幕スタメン、そこから1年間試合に出続けることが個人の目標です。チームとしてはずっと目指している優勝を勝ち取りたいので、ファンのみなさんも応援よろしくお願いします。
――ありがとうございました!
収録:2023年3月17日
インタビュー及び記事執筆:花田雪
協力:千葉ロッテマリーンズ
公開日:2023.03.24