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肘への負荷(ストレス)を計測できるウェアラブルデバイス『パルススロー』とは?【革新的投球パフォーマンス】

Text:高島誠

ラプソードをどう使うか【上級編】

●パルススロー
パルススローは肘への負荷(ストレス)を計測できるウェアラブルデバイスです。「モータス」として知られていたものがアップデートされ、メジャーリーグや日本のプロ野球でも活用されています。

計測できるのは、アームストレス(肘への負担)、アームスロット(リリース角度)、アームスピード(肘を振るスピード)です。

図表の高校生投手はアームスロットのバラつきが大きいですが、身体の柔軟性が足りていないことが主因です。このまま練習や試合で球数を投げすぎると故障につながるリスクがあるので、球数管理に注意が必要です。


アームストレスは肘にどれくらい負荷がかかっているかを数値化したもので、故障予防に活用できます。例えば手首をひねってスライダーを投げると、ひねらないスライダーよりストレス値が上がります。肘へのストレスが強いと故障につながりやすいので、スライダーをひねらないで投げるように改良するか、封印するのも一手だと思います。

肘へのストレスは、ピッチングにも影響を及ぼします。球でかかるストレス値が高い投手の場合、疲労やパフォーマンス低下が早く来るため、球数を多く投げられません。それなら先発ではなく、ショートイニングのリリーフで起用した方が活躍できる可能性があります。もちろん根本的には、ストレスが軽減されるような投げ方を探すことが必要です。

投球フォームの良し悪しや、球数管理は指導者の「感覚」でやることがほとんどでしたが、近年はパルススローのようなテクノロジーも出てきました。故障予防は投手にとって大前提になるので、うまく活用してパフォーマンスアップにつなげましょう。

出典:『革新的投球パフォーマンス』高島誠

『革新的投球パフォーマンス』
著者:高島誠

「高校生なら誰でも140km/hを投げられるようになる」という命題に明確な回答をする超実践本!近年成長著しい広島県私立武田高校で強化メニューを担当するトレーナーの高島誠の下には、山岡泰輔投手や高橋礼投手というプロの投手たちもシーズンオフにトレーニングにやって来ます。高島はどんな指導をして成長に導いているのか。その考え方や練習&トレーニング方法を写真とQRコードで詳しく解説!

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