寝室でゴロゴロ勉強してもいい!?②
天邪鬼な子どもの気質を利用する
机に向かわなくても、できる勉強はあります。
たとえば、「文章を読み込む」ことです。
中学生になると中間テストや期末テストがありますが、どの科目であっても問題文を読み込むちからが求められます。読み込む力をつけずに問題集をこなしたり暗記ばかりしていても、テストの点数は上がらないでしょう。
定期テストは読み込み作業から入らないと高得点は取れないため、音読や黙読は非常に効果的です。
音読や黙読には頭を使う必要がないので、わたしはあえて、
「読み込み作業は、寝っ転がりながらやってみて」
と子どもたちに伝えています。
実際、寝っ転がりながらやってもいいのですが、子どもは天邪鬼的な性質をもっているのでそういわれると、逆にゴロゴロしなくなるものです。
無理をせずに、文章を読み込む力をつける方法
- 寝っ転がりながら、文章を読む
- 文章の内容を、理解しようとしない
- 文章の内容を、暗記しようとしない
また、ゴロゴロしながら勉強する姿勢は、じつは体に負担がかかっているので、ずっと同じ姿勢ではいられません。ですから、思いきって、
「やりたいようにやってみていいよ」
と子どもの好きなようにさせてみましょう。
姿勢も鉛筆のもち方も、あまりにおかしければ、親しい友だちから「それはおかしいよ」といわれて、自分から直そうとするタイミングがきます。
親御さんは、細かいところにばかり目を奪われないようにして、「学んだことを理解して、マスターしているかどうか」というポイントを軸に、子どもの成長を見るようにしましょう。
ほかにもあった!自分から勉強する子に育つ家の工夫
Gさん:トイレの壁に学校でもらってくる子ども向けの新聞を貼るようにしたら、家族全員の共通の話題が増え、雑談の幅が広がりました。
テレビでニュース番組を見ていると、ニュースに対して家族で意見を出せるようになり、社会や理科への興味も広がっているようです。大人と議論することが楽しかったり、大人が知らないことを知っているということが嬉しいため、もっと知りたいという気持ちにもつながっているのだと思います。
Hさん:カウンターキッチンのリビング側の空きスペースに棚を置いて、子どもの本を置いています。歴史マンガやサバイバルなどの本を並べたり、いつでも引き出せるように国語辞典、英語辞典も置いています。
あと、小4の娘より小1の息子が、歴史マンガをよく読んでいて歴史好きになりました。マンガの威力はすごい。
Iさん:勉強中に鉛筆をけずりたくなっても席を立たなくていいように、机に鉛筆けずりを置いています。引き出しのない机にしているため、整頓をするのは机の上だけです。その日勉強したい教科は本人に任せ、机の前は壁、右側は窓、左側にも家具を置いて集中できる環境にしました。朝学校に行く前に家庭学習をしていたため、本人は窓からの日差しで目が覚めて、やる気が出ると言っています。
筆記具などの定位置を決めておいたことで、片付ける習慣もつきました。
【出典】『集中力 やる気 学力がアップする 頭のよい子が育つ家のしかけ』著:石田勝紀
【書誌情報】
『集中力 やる気 学力がアップする 頭のよい子が育つ家のしかけ』
著:石田勝紀
本書『頭のよい子の育て方』では、「頭のよい子」とは、単に学力や成績が優れた子どもを指すのではなく、その子自身の特性やタイプに応じた能力や個性が発揮されている状態を意味すると提案します。著者は、親として子どもの個性に合わせた育児の重要性を強調し、シンプルで無理のない生活環境を整えることが、子どもの健全な成長を促す鍵であると説いています。また、親の都合で育児を進めるのではなく、子どもの特性に合ったアプローチが必要であることを具体的な例を交えて解説しています。子どもの成長をサポートするための実践的なアドバイスが満載の一冊です。
公開日:2024.09.23