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19 〜 20世紀に起きたテクノロジー発展の歴史【AIとテクノロジーの話】

Text:三宅陽一郎

電気の発明からパソコンが普及するまで

私たちの日常生活で欠かせないのが、生活や生命を維持するための「ライフライン」です。このライフラインには電気、ガス、水道、通信、輸送などがありますが、とりわけ19世紀後半に実用化されてから20世紀に急速に普及し、私たちの生活を一変させたのが「電気」です。電気は電灯、冷蔵庫、携帯電話など身の回りにあるものはもちろんのこと、AI(人工知能)、IoT、ビッグデータといった先端技術にも必要不可欠となっています。

この電気を活用して、通信(電話、無線)、メディア(ラジオ、テレビ)、電子計算機(コンピューター)などさまざまな技術が飛躍的に発展していきました。これにより音声や情報を双方向でやりとりしたり、音声や映像を一斉に遠くへ届けたり、大量の情報を計算したりすることがより速く、簡単にできるようになったのです。

20世紀は「メディアの時代」と呼ばれ、前半にはラジオ、半ばからはテレビが大きな影響力を持ちました。さらにこの時期には、コンピューターや無線通信の発達も著しいものがあり、真空管に代わる半導体技術、すなわちトランジスタ、IC(集積回路)、LSI(大規模集積回路)、超LSI、超々LSIといった形で小型化、軽量化、高性能化、長寿命化が急速に進んだことで情報処理速度、伝送速度、機器インフラの整備に役立ちました。

20世紀末になるとこうした技術をもとにつくられたパソコンをはじめ、インターネット、携帯電話なども普及の兆しを見せはじめ、メディアとコンピューターが融合した「情報科学の時代」が本格化するきっかけをつくることとなりました。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 AIとテクノロジーの話』
監修:三宅陽一郎  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
ゲームAI開発者。京都大学で数学を専攻、大阪大学大学院理学研究科物理学修士課程、東京大学大学院工学系研究科博士課程を経て、人工知能研究の道へ。ゲームAI開発者としてデジタルゲームにおける人工知能技術の発展に従事。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会チェア、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理 事、人工知能学会編集委員 。


進化し続けるAI(人工知能)とテクノロジーにより「シンギュラリティ」は刻々と近づいている。ビッグデータ、IoT、ディープラーニングをはじめ注目の仮想通貨・ブロックチェーン・MRなど、知らないではすまされない最先端の技術革新と私たちの近い未来の「変わる生活」をについて、科学オンチにも身近で大切な話題を中心テーマにわかりやすく図解した一冊!

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