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抜群のチームプレイで高確率で獲物をしとめる【ハンター生物の話】

Text:今泉忠明

リカオン

リカオンはアフリカのサバンナに生息するイヌの仲間で、パックと呼ばれる群れで暮らしています。パックはそれぞれ数頭のオスとメス、その子どもたちからなり、平均すると10頭前後ですが、中には50頭以上の大所帯もあります。オスとメスには役割的な違いはあまりなく、狩りも子育ても協同で行います。いわばイクメン&キャリアウーマンの共働き世帯といったところです。

リカオンの狩りは、まず群れの仲間で獲物を取り囲むようにして追い込みます。そして、鋭く突った牙で獲物の尾や口に噛みつき、動きを封じ込めてしとめます。同じように群れで狩りをするライオンの狩りが成功率約30%に対し、リカオンは約80%と、百獣の王より高い成功率を誇ります。足も早く、時速約50㎞で走り、文字通り狙った獲物は逃がしません。しかも、相手が自分たちよりはるかに大きい動物だとしてもひるむことなく襲いかかります。リカオンの皮膚は丈夫で、かなり鋭い牙でも深い傷を負うことは少ないため、怖いもの知らずだと言われています。

リカオンは獲物の多い場所を求めて放浪するという特徴もあります。獲物が多い場所にとどまることもありますが、ベースキャンプを拠点に獲物を探して1日50㎞ほど移動することもあります。リカオンは体温が上がっても水分を使わずに体温を下げる仕組みを備えているため、水分補給をせずに長距離移動することが可能なのです。子どもたちは子守り役の成獣とベースキャンプに残り、遠く離れた場所でしとめた場合は、親たちが食べた肉をベースキャンプに戻ってから吐き戻して見張り役や子どもたちに与えます。見た目はコワモテですが、ファミリーはとても仲良しなのです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 ハンター生物の話』
監修:今泉忠明 日本文芸社刊

執筆者プロフィール
国立科学博物館で哺乳類の分類学・生態学を学ぶ。
上野動物園の動物解説員を経て、「ねこの博物館」(静岡県伊東市)館長。著書も多数。

図解シリーズで解説するハンター生物の話‼
ライオン、大鷲、ホオジロザメなど陸・海・空・川のハンター生物の狩りの方法をイラスト付きで紹介する一冊です。
単に子ども向けの図鑑ではなく、イラストと文章できちんと動物の生態を解説。
動物が生きるために、どのような工夫をしているのかを紹介します。

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