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話題の“ポイ活”って消費者にとってほんとにおトクなの?【経済の話】

Text:神樹兵輔

しっかりと知ってお得な生活を

今や買い物をする際、レジでポイントカードの提示を求められるのは普通のことになりました。なぜ、ポイントカードはこれほど普及したのでしょうか。店側にとっての最大のメリットは、お客の囲い込みが図れるからです。安売り競争に陥ってのライバル店との消耗戦も避けられます。

また、場合によってはポイント分以上に商品価格を嵩上げし、10ポイント付与などとポイント還元率を強調することもできるでしょう。さらには、ポイント5倍セールなどと銘打って特定日の販促にも使えます。

ポイントが多く付くなら、お客に得だと錯覚させ、消費も促進できるわけです。また、企業戦略上で顧客が何を買ったかを知ることでマーケティングに使える点も大きいのです。

このように、店側のメリットが大きいために、ポイントカードは普及しました。業界を二分する共通ポイントカードは「Tカード」と「Pontaカード」が有名ですが、それぞれ5千万人以上の登録会員がおり、マーケティング情報も企業に提供しています。

お客にとっては、商品価格のたった1%でも、同じ店舗あるいは共通カードの店舗で商品を買うようにすればポイントが貯まります。消費者は「ちりも積もれば山」といった格言の感覚が、特定ポイントカードをより多く使わせるようにさせます。

ところで、ポイントカードは、得した気分にさせる不思議な効果が大きいのです。たとえば40万円のテレビを買い、10%ポイント付与なら4万円儲かった気分になり、するとつい4万円で余計な周辺機器まで買いたくさせるのです。

最初から4万円の値引きで36万円のテレビなら、他に無駄遣いはしないはずが、逆に消費を促進させるのです。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 経済の話』
監修:神樹兵輔

日本の社会をとりまく環境は日々変化を続け、日本経済を知ることはイコール「世界や社会の今」を見ることにもなる。行動経済学から、原価のしくみ、生活に密着した経済の疑問や問題点など、いま知っておきたい経済の基本を、身近なテーマとともに図とイラストでわかるやすく解説、読み解く一冊。