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身長・体格のカギを握る「亜鉛」が摂れる子供が飛びつくメニューとは!?【小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事】

Text:工藤紀子

牛肩ロースの牛丼ですくすく成長

身長・体格のカギを握る亜鉛

*⁷亜鉛が足りず身長が伸び悩んでいた子どもに亜鉛を補充することで、本来あるべき身長まで伸びた、という報告もあります。

亜鉛が足りなくなると成長ホルモンの分泌や骨代謝に関わる酵素などが減少します。すると、背が伸びにくくなったり、子どもであっても骨粗しょう症のような強度が低い、スカスカの骨になったりすることもあります。また、体格が小さくなることもあります。

亜鉛をしっかり摂れるメニューは?

亜鉛は全身のさまざまな部分に存在しますが、鉄のようにストックできません。そのため、定期的に摂らないと亜鉛不足になる可能性があります。では、亜鉛を十分に摂るには何を食べればよいのでしょうか。

亜鉛をたくさん含んだ食材として、おなじみなのが牡蠣です。しかし、独特の風味があるので苦手な子どもが多く、生牡蠣はノロウイルスなどにあたる可能性を考えると、ふだんの食卓に上げにくいのが悩みどころ。

そこでおすすめしたいのが牛肩ロース肉です。亜鉛だけでなく鉄も含んでいるので、子どもに必須の栄養素を合わせて摂れる一石二鳥の食材といえます。少し歯ごたえがあるので、しっかりと噛むことができるようになった子どもに向いています。

牛肩ロース肉を使ったイチ押しのメニューは牛丼。牛丼に使われる玉ねぎに含まれているアリシンには、胃の消化液の分泌を活発にし、消化を助けて食欲を増進する働きがあります。甘じょっぱい味つけもあって、ごはんをしっかりと食べることができます。じゃがいもがあれば、肉じゃがをつくるのもよいでしょう。

亜鉛を多く含む食べ物

●牡蠣、はまぐり
●牛肉、豚肉、レバー
●卵黄
●パルメザンチーズ
●プロセスチーズ
●松の実
●ごま など

*⁷西山宋六・酒井一樹・柳田かえで・小川尚(2016)『味覚障害、性腺機能低下症を呈する小児2例への亜鉛製剤の投与の検討』小児科診療Vol.79 No.10

【出典】『小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事』著:工藤紀子

【書誌情報】
『小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事』
著:工藤紀子

子どもに栄養バランスのよい食事をいっぱい作ってあげたい、子どもには元気にすくすくと育ってほしいなどの思いに応えるため、子どもの体・脳・健康と成長をサポートするための知識やアイデアを紹介しています。「小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事」では、楽に楽しく安全にをモットーに、身近でさほど効果でない食材で食事の悩みを解決していきましょう。

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