板でなにがわかるのか?
板の厚さ薄さで、株価の動きとリスクを予測する!
板の厚さとは注文数の多さのこと
では、デイトレードにおいて、板をどのように使えばよいのでしょうか。板からなにを読み取り、それをどう活かせば、勝率が上がるのでしょうか。その答えは、大まかに述べると、「5分足チャートでは読み取ることができない、相場(株価)の変化」です。板は、5分足チャートを補うためのツールと考えてよいでしょう。
板から読み取ることはいくつかありますが、とくに重要なのが、「厚さ」です。厚さとは、注文数の多さのことです。注文数が多い状況を、「板が厚い」といいます。「買い注文が厚い」といえば、売り注文数に対して、買い注文数が多く出ている状況です。逆に、注文数が少ない状況を、「板が薄い」といいます。板の、厚さ薄さがわかると、株価の動きが読めます。
相場というのは、買い手と売り手の攻め合いです。形勢の有利なほうが、相手の陣地に攻めていきます。買い板が厚い場合は、「買い手がたくさんいる」ということです。味方がたくさんいる、つまり、優勢ということです。先陣をきって進んでいく者がいれば、多くの者がそれについていきます。買い進んでいく者がいれば、ついていく者がいるので、売り手は押されて陣地を奪われてしまいます。株価が上昇した状態です。
下の図は、それを表しています。①現値は200円ですが、買い板は厚くなっています。②買い手が、売り手の陣地を奪って、株価が203円になっています。つまり、板の厚さ薄さで、「味方の数」「態勢の優劣」を読み取るわけです。そして、味方が多いほう、優勢なほうにつけば、よいわけです。買い手が優勢だと判断したら、買いを仕掛けるわけです。
板の厚さ薄さでリスクも読める
板の厚さ薄さで、株価の動きが予測できる、ということは理解できたと思います。しかし、厚さ薄さで読み取れるのは、それだけではありません。リスクも予測できることがあります。
たとえば、下図の板の場合、197円のところに、かなりまとまった買い注文が出ています。現値の200円で買ったとして、もし、思惑が外れたとしても、197円で売れる確率が高いといえます。つまり、3円の損で逃げることができるというわけです。
デイトレードにかぎらず、株トレードでは、リターンを追い求めることも大切ですが、リスクを抑えることも大切です。板でリスクを予測できるようになれば、大きく損するトレードが減り、結果として、稼げるようになります。
板を見るときのポイント
板の厚さ薄さを見る。
買い板が厚く、売り板が薄い例
板でリスクが読める例
200円で買った場合株価が下がっても197円で売れる確率が高い。
買いを仕掛ける場合、買い板が厚ければリスクが小さく、買い板が薄ければリスクが大きい!
出典:最新版 これから始める株デイトレード
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公開日:2023.09.22