「自律神経失調症」と「うつ病」の違い
「自律神経失調症」「うつ病」という病名を、よく耳にするという人は多いと思います。これらは、自律神経にどのような影響を与えるのでしょうか。
コントロールできない体の働き
自律神経は、体内の血圧・呼吸・体温の調節、消化吸収や免疫反応を行うなど生命維持に欠かせない神経で、自分の意思とは無関係に働きます。また、自律神経の働きは交感神経(活動)と副交感神経(休息)のバランスによって保たれており、それが崩れるとさまざまな体調不良があらわれます。
一方、うつ病の人には、食欲低下や不眠の症状があらわれます。その原因が自律神経を乱れさせる糖尿病や、自己免疫疾患などの病気でない場合は、精神的な疾患への治療アプローチ(投薬、カウンセリングなど)が必要となります。
「交感神経」と「副交感神経」
この交感神経と副交感神経のバランスが崩れることによって、自律神経失調症を発症します
強いストレスや睡眠不足、疲労などが原因で自律神経のバランスが崩れると、「自律神経失調症」の症状があらわれます
実は「自律神経失調症」という正式な病名はなく、「うつ病」「パニック障害」「適応障害」といった精神的な病気に該当します。しかし、それらの病名をつけにくい場合や、本人に説明しにくい場合に「自律神経失調症」という病名が使われているのです
【出典】『心の不調がみるみるよくなる本』ゆうきゆう:監修
【書誌情報】
『心の不調がみるみるよくなる本』
ゆうきゆう:監修
現代増加の一途をたどる「不安障害」。
不安障害とは払拭できないほどの不安や恐怖の感情が過剰に付きまとい、日常生活に支障をきたすような状態になることです。
一概に不安障害といってもさまざまな症状があり、突然理由もなく激しい不安に襲われて発作などを引き起こす「パニック障害」や、謎の強迫観念にとらわれて意味のない行為を繰り返す「強迫性障害」、若者に多く人前にでると異常に緊張して体調を崩す「社交不安障害」などタイプは異なります。
本書ではそのような不安から引き起こされる心の不調について、症状例をそえて専門医がわかりやすく解説。自分の「不安障害度」を簡単にチェックできる診断テストも掲載。病気を自覚し、その症状にあわせた治療を受けられるようサポートする一冊です。
公開日:2024.12.08