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人間にとってストレスは必ずしも悪ではない!なぜストレスが悪者扱いされるようになったのか!?【ストレスの話】

Text:ゆうき ゆう

ストレスが病気を引き起こすわけではない

ストレスは一見、私たちにとって悪いものであるように見えます。事実、人によって異なるとはいえ、ストレスはさまざまな不調や異常を引き起こします。「悪いもの」「取り除くべきもの」として扱われるのもやむを得ません。しかし、ストレスが人間の心身に100%悪いものであるというのは、実は大きな誤解。人間にとってむしろ良いものであるとも考えられているのです。

それではなぜストレスが悪者扱いされるようになったのでしょう。理由は生理学者のハンス・セリエが行ったひとつの実験にあります。セリエはラットを暑さや寒さ、騒音などの過酷な環境にさらしたり、過度に運動させたりといった実験を行いました。強い苦痛を受け続けた結果、ラットは病気になり死んでしまったのです。セリエはこの結果を人間にもあてはめました。体の大きさが異なる人間とラットとでは、ストレッサーから受ける刺激の強さも異なるはずです。ところがセリエは、「ストレスにさらされれば人間もラットと同じように病気になる可能性がある」と発表してしまったのです。後に研究が重ねられ、ストレスと人間の関係について詳しいことが明らかになってきました。これを受けセリエは「人間にとってストレスは必ずしも悪ではない」と訂正をしています。しかし当初の誤解は解かれず、「ストレス=悪」という認識がいまだ根強く定着しているのです。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 ストレスの話』
著:ゆうき ゆう

「ストレス社会」といわれている現在、
科学や技術の発達で快適になっていく日々の生活とはうらはらに、
ストレスからくる心身の不調に多くの人が悩まされています。
ストレスの原因は仕事や学校、家庭、SNSなど人によってさまざま。
特に最近では、新型コロナウイルスの影響で
これまでの生活様式が大きく変化し、何かと行動も制限されました。
それにより、たまったストレスをうまく発散できずに常にイライラしたり、
不安感がいつまでたってもぬぐえずあまり眠れなくなったり…
また、ストレスは自律神経を乱す原因になるため、
放置すると免疫力も下がり、体の不調を招くことになります。
近年20~30代に多く見られる「過敏性腸症候群」はそのひとつで、
病院に行って検査をしても異常がみつからないのに、
日々便秘や下痢などの腹痛に悩まされる病気です。
早いうちに対処しなければ、
毎日腹痛におびえながら生活しなければならないという
新たなストレスが加わって悪循環に。
本書では、そんな諸悪の根源であるストレスの解消法を医師が解説。
そもそも自律神経が乱れるまでストレスをため込まない男女別の考え方と、
たまってしまったらすぐに自宅で解消できる方法を、
メンタルマネジメントや栄養、運動など実用的な内容で紹介しています。

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