親の危篤への対応
病院で危篤を告知されたら
入院先で医師から危篤の告知を受けた場合、まず家族や親族への連絡をします。電話で行うのがもっとも確実です。近親者で会わせたい人がいる場合は、意識があるうちに会えるように優先して連絡しましょう。連絡する相手が多い場合は、手分けしてできればよいでしょう。一方、大勢に連絡をすると対応に追われ、負担になることもあるので、近親者以外への連絡は、最小限にとどめましょう。
危篤連絡の範囲
各家庭の事情にもよりますが、親族の場合は、三親等までは知らせるのが一般的です。
自宅で危篤を迎えた場合など
自宅で亡くなる人は近年少なくなっていますが、自宅で危篤になった場合は、主治医や救急病院に連絡をします。すでに体が冷たくなっている場合も、その場から動かさず、医師や警察の到着を待ちます。
遠方や外出先で危篤の連絡が入った場合は、可能な限り急いで駆けつけます。なるべく家族を連れて行けるとよいでしょう。いくつかの状況を想定して対応を考えておきましょう。
なお、キリスト教では、臨終の際に特別な儀式を行うため、危篤の時点で教会に連絡を入れておきます。
危篤連絡の心得と連絡事項
危篤の連絡なので、早朝や深夜でもかまいません。短く失礼を詫びた後、以下の用件を伝えます。事前に、知らせたい友人、会社関係者などがいれば連絡先を作っておくとよいでしょう。
1 自分の名前と親の続柄
誰からの連絡かわかるように、はっきりと伝える。
2 親の状態
危篤状態にあること、病名、現在の状況を簡潔に。
3 場所の説明
病院名と部屋番号、相手が遠方の場合は交通手段と連絡先など。
【出典】『増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック』著:奥田 周年
【書籍情報】
『増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック』
著:奥田 周年
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公開日:2024.09.01