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肥満の判定基準にはさまざまな考え方がある!

Text:加藤雅俊

現在、肥満を判断する基準として用いられることが多いのは、BMI(Body‌ Mass‌ Index)です。ボディマス指数、体格指数とも呼ばれ、身長からみた体重の割合により肥満度を算出するというもので、1980年代以降、国際的に用いられています。BMIの算出方法は、次の通りです。

①BMIによる標準体重
【身長(m)×身長(m)】×22
②自分のBMI値の算出方法
体重(kg)÷【身長(m)×身長(m)‌】

例えば、身長が170cm、体重75kgの人の場合は、
①身長に対する標準体重
【1.7×1.7】×22=63.58kg

②BMI値
75÷【1.7×1.7】=25.95

となります。

BMIによる肥満の判定基準は国によって異なるのですが、日本肥満学会では、BMIが25以上を「肥満」と定めています(表2参照)。先の例に挙げたケースでは、身長から算出した標準体重が63.58kgなのに対し、実際の体重は75kgです。導き出されたBMIは25.95ですから、肥満度1に該当します。

しかし、BMIの基準値の設定に関しては、さまざまな考え方があります。2014年、日本人間ドッグ学会は「新たな健診の基本検査の基準範囲」を公表し、肥満度についても、従来とは異なる基準値をまとめています(表3参照)。

基準値は、健診の結果と見比べて、自分が健康かどうかを判断する目安となりますので、わかりやすい基準値を設けることは重要です。しかし、基準値が厳しすぎるのは逆効果です。健診を受けたことで肥満に対して過敏になり、健康を損ねてしまうかもしれません。

日本人間ドッグ学会が新たに示したBMIの適正範囲は、男性が18.5〜27.7、女性が16.8〜26.1で、「正常値」の範囲が従来の数値より少しゆるくなっています。また、表2を見ていただくとわかるように、WHO(世界保健機関)の肥満度判定基準では、BMI30以上を肥満としています。

このように、日本の中でもBMIの判断基準はさまざまですので、数字を気にしすぎるよりも、自分にとっての適正体重や体質を把握することが大切です。

【書誌情報】
『肥満がいやなら 肺を鍛えなさい』
著:加藤雅俊 (薬剤師、体内環境師、薬学予防医療家)

肺の主な役割は「呼吸」と「血液循環」。酸素を含んだ血液を体内に循環させているが、十分に機能しないと不調を招く。 本書では、肺を鍛える方法として「肺ストレッチ」を提案。肺と血液の関係を説明しながら、その方法を紹介する。